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──このまま、彼女を茨の谷に拐ってしまおうか。
どんどん黒い欲が溢れていく。
彼女に拒まれれば死んでしまうような気さえした。
『随分長い間踊っちゃいましたねぇ』
ちょっと疲れた…と用意された椅子に腰掛けると彼女は机上に置かれた紅茶を手に取った。
机の真ん中に置かれた皿にはマカロンが乗っていた。紅茶の香りとマカロンの甘い香りが同時に花を擽る。
彼女の正面の椅子に同じように腰掛け、マカロンを一つ手に取った。
手作りだろうか、まだほんの少しだけ温もりが残っていた。
口にいれると甘さが広がり、頬が緩みそうになるのを必死に耐えた。
ﾏﾚｳｽ「これは全て、お前が？」
『そうですよ〜』
紅茶を啜りながら「はーい」と手を上げる彼女に感じたことのない柔らかな気持ちになりながら二つ目のマカロンを手に取った。
Aは、汗をかいていた。
少しではあったが、その白く細い首を伝う汗が色っぽく情欲をそそる。
もっとも、本人にその気はないのだろうが。
ﾏﾚｳｽ「………人の子」
『？何ですか？』
ﾏﾚｳｽ「お前は僕を恐れない……そんなお前を失う事が、僕は恐ろしくなり始めている…」
『失う、ですか』
頭に?を浮かべながら、Aはマレウスの話に耳を傾けた。
ﾏﾚｳｽ「あの廃墟で出会い、恐れられていた僕の姿を褒め、渾名をくれた。こんなに幸せな気持ちになったのは、初めてなのだ」
こんなに人を思うのは、初めてだ。
ﾏﾚｳｽ「僕は、お前が愛しく、愛らしい。お前に拒絶されれば立ち直れなくなるほどお前を愛している。だから、失うのが怖い。」
Aは人間だ。
僕たち妖精属のように何100年も生きることはできない。
Aの優しさも、その美しさもいつかは失われる。
言葉のように、忘れられて消えていく。
それが、何より恐ろしい。
ﾏﾚｳｽ「何処にも行くな、A」
らしくもなく懇願しながら、彼女の手を取った。Aは困った顔をしながら手を握り返した。
お前がこの世界の人間でないことは分かっている。いつか帰る方法を見つけ、帰ってしまうことも。
今だけでいい、今だけでいいのだ。
どうかこのまま、僕と一緒にいてほしい。
.
.
ーーーーーー
隻眼様リクエスト
【マレウス様との絡み】
ありがとうございました！！！
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ユノア - すいませんが，23ページのフロイドのクリオネなんですけど、、、オルトくんのあだ名ですよ（本当にすいません） (2022年8月16日 18時) (
レス) @page23 id: 06fe53ef45 (このIDを非表示/違反報告)
虎ツイステ虎 - リクですが主が病弱で弱ってしまった時のみんなのシーンかけますか？ (2021年9月14日 15時) (レス) id: 1b00569172 (このIDを非表示/違反報告)
朱華(プロフ) - めっちゃ好きな展開で最高でした!!ぜひ続きをお願いします!! (2020年12月28日 13時) (レス) id: abc2267336 (このIDを非表示/違反報告)
でゅの嫁 - 今更リクエストいいですか？デュースくんと事故ちゅーからのいちゃいちゃください… (2020年12月16日 11時) (レス) id: 1cb0b576c2 (このIDを非表示/違反報告)
re：アガサ・クリスティ(プロフ) - ネッルさん» マジですかwww (2020年11月17日 22時) (レス) id: 285fa6164a (このIDを非表示/違反報告)
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