・ ページ43
.
LC「…酔ってる」
「ふふ、部屋まで歩ける？」
LC「ウウン、酒じゃない。…Aに、酔った」
「…」
LC「醒めるまで、…ゼッタイ、離さない」
「…離さないで。激しく、してね」
そう囁けば、彼は満足げに頷いて
大きな手が私の後頭部を支えると、
躊躇いもなく、形の唇が私の唇に押しつけられた。
ねっとりとした口づけは、きついアルコールとタバコの味。
私の背中を抱き寄せ、彼の舌が私の口内を蹂躙する。
歯列をなぞり、舌の裏を舐め、
座っているのに足ががくがくする。
大きな体に身を預け、
一心不乱に、彼とのキスに乱れた。
…気持ちよくて、脳内がとろけそう。
彼の背中にしがみついて、無我夢中でキスをしていると、後方から何やら声が聞こえて来た。
「おいルーカス、ここで始めるつもりかよ」
LC「…見せつけようと思ってた」
「あははっ、部屋でやってよ」
私も声の主の方を振り向くと、ルーカスと同じく彫りの深い顔立ちの美青年が、笑いながら私たちを眺めていた。
ルーカスは私の頭を優しく撫でながら、私の顔をそっと覗き込んだ。
LC「A。…行こうか？」
「…うん」
強く握られた手。
私を逃してたまるか、なんて捕食者のような意志をびしびしと感じる。
もつれ込むようにエレベーターの中へ乗り、ルーカスは後ろ手にボタンを押しながら壁に私を押しつけ口づける。
いやらしい水音と、漏れる吐息。
ただでさえ狭い空間を、息もできないほどの熱で犯していく。
「っ… はぁ、んんっ……」
LC「…A、声……」
「んっ……」
LC「…もっと出して。オレで乱れてるところ、見せてよ…」
その逞しい体で、後ろから私を閉じ込める。
彼という檻に囚われ、首筋に、耳に、あらゆる場所にキスを落とされながら、なんとか部屋まで辿り着く。
彼の低く男らしい声で囁かれるだけで、背筋がぞわりと震えてしまう。
不意に目が合う瞬間には、その圧倒的な色気に酔いしれてしまう。
シャワーに入る余裕なんてもう持ち合わせていない。
ルーカスは私をシーツに押し倒し、荒々しくスーツを脱いだ。
ベッドサイドランプがぼんやりと照らす彼の肉体は、浅黒い肌が見事な筋肉に包まれていて
私が見惚れているのを自覚しているように、彼は口角を上げた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 957人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らーみょん - ログインしないでも見れるってありますか？ (2021年9月20日 23時) (
レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - WayV沼子さん» コメントありがとうございます！他の作品も読んで頂いてるんですね…!!かなり毛色の違う作品ですがどちらも応援してくださって大号泣です（ ; ; ）ありがとうございます!! ルーカスはかなり主軸の登場人物となるので、今後もご期待ください(^^)♡ (2021年9月20日 19時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
WayV沼子 - 表現力、設定、どれも素敵な小説だと思っていたら、大好きな作者さんだったなんて…！感激です。これからも応援しています。大好きなルーカス出してくださりありがとうございます(涙) (2021年9月18日 1時) (レス) id: 2887d301bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月14日 23時
