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「ロングアイランド・アイスティー」
JO「お、いつもとは違う」
長い髪を耳に掛け、シェイカーを振る姿。
私はカウンターに肘をつき、微笑みながら彼を見つめる。
フロアに響き渡る重低音と人々の足音。
男も女も関係なく踊り狂う若者たちの喧騒を、大して年も変わらないのに俯瞰的に見つめてしまうくらいには、私は若くして達観してしまったようだ。
出来上がったカクテルを一口。
少しクセのあるミルクティーの味わいが、頭を醒ませていく。
JO「今日も一人？」
「うん。…誰か部外者を連れたまま出来る話なんて、私たちしたことないじゃない」
JO「あははっ、それもそうだな」
ソウルでも一番大きなこのナイトクラブ。
ジャニは表向きはそこでバーテンダーをしている、私の知人。
週末ともなればジャニが立つカウンターには女性たちの長蛇の列が出来て、夜が明けるまで彼と話すことすら出来ない。
今日はタイミングを見計らって平日の夜に来たから、カウンターは私以外に数組の若者が座っているだけだった。
緩く締めたネクタイと、ちらりと覗くネックレスのチェーン。
そこに立つだけで妙な説得力のある色気が溢れる彼とは、去年の春に出会った。もう一年半も経つみたい。
「この前ね、不思議な男の子に出会ったの。テヨンって言うんだけど、帰る途中に売人とか薬中に絡まれた時助けてくれてさ。なんか…すごい不思議な人だった。意味もなく惹きつけられるの」
JO「お、一目惚れ？」
「うーん…そういうのじゃない気がする。恋愛感情よりも…直感でね。あ、この人は私の仲間かもしれないって、感じた」
JO「…仲間？Aがそう言うなんて。どんな人なのか気になるな」
「…中国の団体とも、関わりあるって」
そう口にした途端、グラスを拭いていたジャニの手が止まった。
落ち着いたその眼差しが、一瞬のうちに冷えきる。
「今はまだ詳しくないけれど、調べてほしいことがあったら協力するよ、って…」
JO「…彼、本当に信用していい人なのか？」
その言葉が私を想ってのことなのか、
それとも彼自身の利益を考えてのことなのか、分からない。
ジャニはグラスを置き、真剣な眼差しで私を射抜いた。
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らーみょん - ログインしないでも見れるってありますか？ (2021年9月20日 23時) (
レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - WayV沼子さん» コメントありがとうございます！他の作品も読んで頂いてるんですね…!!かなり毛色の違う作品ですがどちらも応援してくださって大号泣です（ ; ; ）ありがとうございます!! ルーカスはかなり主軸の登場人物となるので、今後もご期待ください(^^)♡ (2021年9月20日 19時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
WayV沼子 - 表現力、設定、どれも素敵な小説だと思っていたら、大好きな作者さんだったなんて…！感激です。これからも応援しています。大好きなルーカス出してくださりありがとうございます(涙) (2021年9月18日 1時) (レス) id: 2887d301bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月14日 23時
