NCTの女王様（希望）！ ２

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JM side





“Aヌナって、ルハンさんと付き合ってたみたいなんだ”






…扉の向こうから聞こえてきた、会話。
もう何週間も前のこと。
だけど俺の頭の中からは、そんなチソンイの不思議そうな声が離れなかった。


カムバックの準備は当たり前に忙しくて、コンテンツもわんさか撮って、
もちろんAヌナはヌナで忙しくて

…自分一人じゃどうしようも出来ない焦りが、心の中に積もっていった。



そして、気付いた。

どうして今、こんなにも俺は焦ってるんだろうって。

焦がれるほどに、ヌナのことが気になってしょうがないんだろうって。


車の中、ソウルの流れるビルを見つめて
ヌナの声を電話越しに聴きながら、不思議に思っていた。…本当は何故だかなんて、とっくに知っているはずなのに。




そして今、この瞬間
ヌナの腕の中に抱かれて

俺は否定することが出来なくなった。

俺なりにうやむやにしてた想い、
だけど大切に暖め続けていた感情に。


むしろそれを、届けたくてたまらなくなってる。



…ルハンさんのことなんて、よく知らないし
ヌナとどんなことがあったなんて、知りようも無いけれど

……ルハンさんの前では、どんな表情(かお)でわらっていたの？

その女神様みたいな微笑みを、
俺に注いでくれたりしないかな… なんて


Aヌナに、もっと俺のことを知って欲しくて

もっと俺の本気を、知って欲しいって そう感じてる。




ヌナの香水のラストノートはとっても女性らしくて、いじらしい香りだ。


…Aヌナの温もりが、こんなに心地いいなんて。

なんだか俺は、この頃ずっと
あなたに触れたくてしょうがなかったみたいだね。



不意に見つめたその綺麗な横顔が、

物憂げな瞬きが、また俺の脈拍を上げてく。



あなたの笑顔を、抱きしめたい。

そんなことを思い描く、その瞬間が幸せなんだ。






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