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JM「…Aちゃん」
表情なんて見えないのに、とっても優しい顔をしているんだろうって
すぐ分かるような、そんな声色をそばに感じる。
…そうだ。
ずっと、そう呼んで
私だけにその笑顔を見せてほしかった
それだけだったの。
こんなにも、ジェミンの真っ直ぐな想いを、私だけに向けられる愛情を、求めていたらしい。
彼に名前を呼ばれた時、初めて気付いた。
…ううん、ほんとはずっと自覚してたのに、認めたくなかっただけ。
だって彼は後輩だ、本気でぶつかり合うメンバーだ。
私は威厳を保たなくちゃいけない。弱いところもパーソナルな部分も見せたくない。
…なのに。
“ずっと大好きに、決まってるじゃん”
“…俺、あなたのことが好きなんだな、って…”
そんなこと、言うから。
ずっと私の中で禁じてきたような感情を、あっさりと告げてしまうから。
…そして私も、それを嫌だと感じないから。
また一つ大人になったジェミンに、その横顔や眼差しに、いつもより素っ気ない感じのする態度に、自分の感情がぐちゃぐちゃになってしまった。
ジェミンへの態度を誤魔化すために流し込んだはずのお酒が、今はこんなにも簡単に自分の思いをさらけ出させている。
ジェミンの方に振り向くことが出来ない。
…顔が熱いの、絶対お酒のせいじゃない。
JM「…Aちゃん。俺の顔、見て？」
「…むり…」
JM「ふふっ、…可愛い」
「っ…… …やだ、ばかにしないで…」
JM「馬鹿にしてない。大真面目だよ」
「…ジェミナ」
JM「ね、だから…俺の目を見て」
静かに、優しく語りかける、少し掠れた低い声。
胸の奥をくすぐられるような感覚に、口元がへにゃへにゃ緩んでしまうから情けない。
…こんなの私じゃないみたい。
そっと、目を床や夜景に泳がせて
だけど体だけは彼へと向き直って、
その綺麗な瞳を見上げることが出来ない。
ジェミンだけなんだ。
メンバーの中で、真っ直ぐ目を見つめるとなんだか調子が狂ってしまうのは。
ずっと、膝の上に置いている私の手だけを見つめていれば
彼の骨張った手が、そっと私の手を包み込む。
やっと触れてくれた温もり。
心のどこか、浮足立つようで、安心してすらいる。
ジェミンと繋がったような感覚に、何かがぷつりと切れた。
あまりにうるさい心臓の音を無視して、顔を上げると
ジェミンはその甘い笑顔で、
この世界で私だけを見つめていた。
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れいら(プロフ) - SFさん» この展開はジェミンが黙ってないですね、、！！笑 そんなそんな、天才だなんて恐れ多いです汗 ですがこれからも楽しんで頂けるように頑張りますね！暖かい応援ありがとうございます！^^ (2021年8月23日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - 負けるなジェミン、、、と言う謎感情発動してます笑笑笑笑毎回本当に楽しんで読んでおります！そして、繊細な心理描写に毎回脱帽しております、、天才、、、、 (2021年8月22日 2時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - SFさん» コメントありがとうございます！…開いてると思います！！（） こちらこそ暖かい応援をありがとうございます！^^ (2021年8月16日 9時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - ついに、、、来た、、、、パンドラの箱は開くのか、、？？？？という気持ちでワクワク楽しんでおります。いつもお話しありがとうございます！ (2021年8月15日 0時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年8月14日 15時
