NCTの女王様（希望）！

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花の蕾。
陽の光を沢山浴びて、これからきっと大きな花を咲かせるんだろう。

眺めているうちに愛着が湧いてくると共に、不思議と練習生時代の私たちのことを思い出していた。


陽の光を浴びる機会は無かったかもしれないけど、眩いスポットライトを夢見て、必死に朝から夜まで練習した。

そして今、24人。

どこの誰より美しい、それぞれが唯一の魅力を持つ、大輪の花をステージの上で咲かせている。



これからも、肩を並べて。

こんな風に、スーチョンと、みんなと。


ずっと、美しく咲き続けていたいな って
そう切に願えば願うほど、どこか寂しくも思えてきた。



……枯れないで、いられるかな って。







WW「Aヌナ」


「ん？……えっ、」





いきなり私を呼ぶから、振り向いてみれば


立ち上がったスーチョンが、私へ向けて

花束を差し出していた。







「…これ…」


WW「ヌナに。今日はデートに誘ってくれてありがとう。」


「そんな… 別に私はただスーチョンと、」


WW「色々な話聞いてくれて、本当にありがとう。Aヌナといると、楽しくて、癒される。ヌナは気付いてないかもしれないけど、いっつもヌナは俺に元気をくれるんだよ」


「…スーチョン…」


WW「だから、これはささやかだけどいつものお礼。これ、枯れない花なんだ。プリザーブドフラワー」


「…！」





私も立ち上がって、スーチョンと向かい合う。

そのオレンジ、黄色、桃色があしらわれた花束。
…枯れない、花。


なんだか、スーチョンは私の心を読んじゃったみたい。
摩訶不思議な偶然が、とても幸せな形をしているように思えた。


少しだけ照れ臭そうに笑うスーチョン。

私も微笑んで、彼から花束を受け取る。






WW「ヌナはきっと、その花みたく永遠に綺麗に咲き続けるよ。俺はそう思う。だから、その花を選んだ」


「……私だけ、じゃないよ」


WW「…え？」


「ふふっ… …スーチョンたちも。絶対、枯れない。枯れさせないよ、私と全世界のシズニ、ウェイゼンニが。だから、」




〈…もっと笑って。スーチョン。あなたの笑顔が、大好きだよ〉




WW「…！ヌナ……！」






…全くもう、これまでずっとカタコト中国語でやってきたのに。これじゃあ今後色々と怪しまれる可能性増えるのに。

それでも、スーチョンに私の思いを伝えたかった。


スーチョンは目を見開いて、

だけど、その数秒後には とても嬉しそうに笑った。




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