Part.2 ページ29
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り「結局なんだったの？その遊びは」
て「ハンガーかぶったら勝手に首が回るってやつ」
と「常識だぞ！」
り「でもしばゆーも知らなかったじゃん、お前ら俺たちを騙そうとしてるだけだろ？」
虫「かー！これだから金持ちは！」
やばい、ガチの富豪だ。
ここまで言ってもまだヤラセだと思ってやがる！
「しばゆーは孫悟空だから知らなくても当然なの！人外だから！」
し「ちょ、それはいじり雑すぎない？俺子どものときは人間だったんだけどちゃんと」
子どものときは人間だったとかいうパワーワードに密かに笑っていれば、りょうくんが「じゃあ証明してよ」なんて言い始めたのでみんなで交互にかぶってみる。
虫「……あれ？」
り「回んないじゃん！」
虫「いや、なんか締め付けが弱いのかもしれん」
り「ねえ、それほんっとにみんな知ってんの？」
全然首が回らない一同を見て、りょうくんの猜疑心がさらに深まってしまった。
庶民の遊びをうそだと一蹴されるほど虚しい話はない。
「これが金持ちと庶民の違いか……」
て「だってりょうはポケモンのアチャモすら知らんやん」
り「アチャモは知ってるよ、ギリ」
ゆ「アチャモギリはやばくない？ｗ」
「これだからイタリア人は……」
と「ルビーサファイアの御三家を知らない……？」
やれやれとおおげさに肩をすくめるとしみつ。
り「そんな御三家知らないから普通、知ってる日本人のほうが少ないって」
「じゃあ代わりに徳川御三家言ってみてよ、言えたら日本人だって認めてあげる」
り「はあ？待ってそれはずるい、知識で殴ってこないでってさっきとしみつが言ったじゃん」
どうやら答えがわからないらしい。
助けを求めようと、りょうくんがしばゆーを見る。
例の最遊記の輪の上にハンガーを二重にかぶり、うんうんとうなる彼の姿は、なんというか異様そのものである。
虫「わかんないんでしょ？やっぱイタリア人じゃんりょうは！」
り「違います」
「虫さんは日本人だからわかるよね？」
虫「バカにしてもらっちゃ困りますよ、元教師ですよ僕は。正解は尾張、紀伊、水戸でした！」
と「でしたー！」
て「でしたー！」
ゆ「でしたー！」
「これわかんないとか、日本人以前に愛知県民失格だからね」
り「いやいや、絶対虫さんとA以外わかってなかったやつじゃん！」
まあ虫さんはイタリア人のイメージとは一番対極にいるから正解して当然でしょ、とこぼせば頭をはたかれた。
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作者名：V
| 作成日時：2018年11月19日 21時
