Part.2 ページ37
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和室にて、すやすやと眠っているA。
こんな天使みたいな寝顔が数分後には…ごめんA。でもちょっと楽しみ。
…とりあえず慈悲深いわしは、彼女に向かって静かに手を合わせておいた。
のに、りょうときたらすでに躊躇なく水を垂らし始めていて。
「ん………、」
最初の反応。手で水を拭って再び入眠。強い。眉間にしわ寄りすぎ。
起きんね、と呟いたりょうが今度は一気に水をかける。
「……ばっ、溺れる…っ！」
り「溺れるｗｗ」
悪魔がおる。爆笑しとるこいつ、こわっ！
て「でも意外と怒らんね」
虫「命の危機だからそれどころじゃないのかもよ」
「これてつや専用の企画でしょぉ…」
て「俺とおそろいやん♡」
「ねぇてつや…」
て「ん？」
「…ちょっとこっち来て」
Aが、寝起き特有のかすれた声で俺を呼ぶ。しかも寝起きだからかてつや呼びです。なんかえっちぃ。え、わからん？
虫「お？ビンタでもされる？」
て「どーしたAちゃ…」
彼女は、無言で濡れた顔をぬぐった。俺の服で。
て「わしはタオルか！」
り「それはおもしろすぎ、どういう光景ｗ」
虫「予測できんわそんなん」
り「てつやがまだ清潔な服のときでよかったね」
虫「ほんとじゃん！」
て「ねぇ、また寝とる」
驚異の睡眠力を誇るAに、虫さんによる第2の制裁が下る。
虫「はい！起きて！」
「………っ！？………ねぇぇ、虫はほんっとにやめて…？頭がおかしくなる……」
虫「んふふ、表現よｗ」
り「怒るってより懇願だねｗ」
うつ伏せになって枕に顔をうずめ、そのまま動かないA。
て「…いやまだ寝れるの？」
虫「じゃあね、しょうがないからてつやくん、あれお願いします」
り「うっわ、拷問すぎ」
例の服を上からすっぽりとかぶり。
て「A、おはよ」
背中にぴったりくっついた。役得すぎるなにこれ。
「てつや…？重っ………え？」
虫「まぁ最初は動揺するよね」
「…うわ、なに汗くさ、風呂入って…」
て「残念風呂は入ってます〜、服を三日間着替えてないだけです〜」
「正気…？」
て「でも俺とゴキブリだったら起こされ方どっちがいい？」
「………………………てつや」
て「ねぇ！聞きましたかみなさん！Aが！わしがいいって！」
虫「かーなり迷ってたけどね」
て「ってことは、清潔にしてたらわしぶっちぎりじゃね？」
虫「清潔にしてたらね」
り「なにと争ってんのｗ」
はい。今日から毎日風呂入ります。
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【紅一点】こいつを一番愛しているのは誰？（名前）王！→←寝顔に水＋α
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作者名：V
| 作成日時：2018年9月6日 0時
