-9- ページ9
橙Side
「素能中学から来ました向井康二です。えっと…写真を撮るのが趣味です。人見知りなので話し掛けてもらえたら嬉しいです。仲良くしてください。よろしくお願いします」
ぺこっと頭を下げれば
拍手と共によろしく〜という声に包まれる。
良かった…
皆良い人そうだ…
「…康二って呼んでもええ？」
「へ？」
挨拶を終えて座ると、
背中をつんつんと突かれて声を掛けられた。
しかも関西弁…
「ええよ！」
「俺、室龍太。よろしくな」
「よろしく龍太くん！」
そんなこんなでいきなり友達も出来た。
そしてあっという間に休み時間。
ざわざわとしていた教室が
急に黄色い悲鳴に包まれる。
「!?」
「何やあれ」
「室くん知らないの？あれ、うちの学校のアイドルだよ？ファンクラブまであるんだから！でも何でうちのクラスに全員いるの？きゃーっ///」
興奮している女子たちとは別の意味でド○○キしている、俺。
そう、女子たちの黄色い悲鳴を浴びているのは
俺の大好きな兄と大好きな仲間たち…。
中学でも人気やったしファンクラブもあったからそりゃそうか。
ただ、まだ入学して間もない一年生からも人気者ってどうなってんねん…
「ほぉ。すっごい人気やなぁ。てかこっちに手振ってないか？ん？」
「あ…あぁ、うん」
「康二っ！」
「こぉじぃ〜」
しょっぴーと佐久間くんの自分を呼ぶ声に
思わず頭を抱えた。
「え？向井くんの知り合い？」
「あ、うん…」
「え、そうなん？」
「お兄ちゃんとその友達やねん…」
「え？でも苗字違うよね？」
「…うん。」
-回想-
小さい頃から両親は仲が悪かった。
物心がついた頃にはいつの間にか母親はいなくなっていて。
実は何年も前に離婚していたと聞かされたのは
再婚の報告を受ける一日前。
でも別に、母親がいないのが当たり前だった俺にとって
その報告は悲しくもなかった。
「紹介したい人がいる。」
そう言われて東京まで会いに行ったのが今のおかんと、
まだ小学三年生だった俺に手を差し出してくれた
優しいお兄さん。
それがしょっぴーだった。
「渡辺翔太です。よろしくね」
「向井康二です…。よろしくお願いします…」
人見知りでおとんの後ろに隠れた俺の顔を、
しょっぴーは一生懸命覗いてたっけ。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1136人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» パス外しました！ (2020年12月14日 0時) (
レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
かおり(プロフ) - 楽しみにしてます！ありがとうございます！ (2020年12月13日 19時) (レス) id: 471bec5651 (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - テンプレ返信ごめんなさい… (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - かおりさん» コメントありがとうございます！Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。０時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 18時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
真夏野スピカ(プロフ) - トマト鍋さん» コメントありがとうございます！Part2は現在作成中のためパスを付けてるんです…。０時には開けるようにしますのでお待ちいただけたら幸いですm(__)m (2020年12月13日 17時) (レス) id: ee0c14e74e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：真夏野スピカ
| 作成日時：2020年11月13日 19時
