マネージャーって大変なんですよ。【1】 (ページ47)

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第46話波乱の予感ページ47

ネットを挟んで向かい合う両陣営。

軽く挨拶をかわしたあとさっそく試合が始まるが、時間の関係でダブルスは２試合同時にやることに。

ゴールデンペアは私、波乱ペアは竜崎先生が見ることになった。

竜崎先生ならあの二人を任せることが出来る。
部長もいることだし、私はゴールデンペアの方のコートへ向かう。

『大石先輩、菊丸先輩、今回も油断せずです。』

大石「あぁ。段々手塚に似てきたな…;」

菊丸「了解にゃ！」

しかしゴールデンペアの調子が良かったのはここまで。

隣のダブルスがやっと落ち着いてきた頃、こちらは3-1と大きくゲームを取られていた。

この試合私はプレーヤーじゃないのに、なんか頭痛が…。

『うー…まさかアイツ……。』(ｽﾞｷｽﾞｷ

観月「(ふふふ、割と気づくの早かったですね。)」

菊丸先輩は苦手コースばかり狙われているが、あえて回りこむことで得意コースに変化させて対抗していた。

向こうチームの赤澤というやつは攻める一方。加えて、菊丸先輩ばかり狙われている。

菊丸先輩は大石先輩が話しかけるも一呼吸遅れて返事を返す始末。

『菊丸先輩の集中力が切れている…。』

この時点でゲームカウントは４－３とそんなに引き離されてはいないものの、菊丸先輩のイージーミスが目立つのが気になるところ。

不二「それだけプレッシャーが強いのかな…。」

乾「いやそれだけじゃない。赤澤はシングルスプレーヤーだ。このオーダーには裏がある。」

さっきからボールが凄く多く見える。
やはり可笑しいと思った。ボールは一つだけのはずなのに、これは間違いなく菊丸先輩ひとりを狙った戦略…！

越前「ねえ、ボールが５つ６つくらいに見える、」

乾「！！」

赤澤はバックハンドストロークの際、ラケットのスイートスポットをはずし、先端で打つという妙な癖をもっている。

セオリーからは外れる打ち方ではあると思われるが、その打球は無数のブレが生じているはず。

つまり動体視力が常人よりもかなり良い菊丸や越前、九条には無意識に全てのボールを目で追ってしまい、集中力が切れ、疲労が多くなる。

今は炎天下。
私も夏バテが祟って一層疲労が溜まっていく。

不二「なるほど。だからAちゃんも…。」

『観月…えげつないヤツめ』(ｲﾗｧ)

不二「一層口が悪くなってるんだね。」←