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夢の迷宮 ページ10

アラバスタでの事を指しているのだろう。あの時は確かに、このレッドの言葉に踊らされたから。



麦わらのルフィが死んだと、一味全員が死ぬのも時間の問題だと。




ーーそう、あの時はその言葉が怖かった



それだけで動揺するほど、あの時の自分は一味に心を許しながらも信じきれていなかったのだから。





貴「信じると決めたから」


レッド「?」



ルフィを、ゾロを、ナミを、ウソップを、サンジを。



仲間を、信じると。頼ると、決めたから。



貴「彼らはどんな事があっても折れない。倒れない。死なないと。理屈じゃない、心で決める事にしたから」



この先何があっても、信じるから。



貴「だから、諦めない事にしたんだ」



大切なものの側にいる事も、守りたいと思うものに手を伸ばす事も。



諦めない。



その為にAはここに来た。







シアン「成程…結局、私の忠告は何一つ姫君には届かなかったようですね」


レッド「あ、シアンさん」



部屋に入ってきたシアンは、わざとらしく嘆息する。



シアン「次会う時までに、姫君自身の罪について考えろと、言っていたのに」


貴「私の罪が一生消えないことなど、考える間もなく知っている」



シアンの方を見ることなく、Aは自身の掌を見つめる。




貴「私は…一生これを背負っていく。でもそれは、皆には関係ない」


レッド「んー、何だろうなぁ」



Aとシアンの会話を聞いていたレインが不思議そうに呟く。




レッド「強いのに脆い。そんな二面性があるよね。お姫様は」



非情になりきれず、甘くも生きられない。



そう言い、ローテーブルに手をついて、徐ろに立ち上がったレッドは、Aの額に人差し指を当てる。




レッド「夢の迷宮(ドリーム・ラビリンス)」


貴「!?」



刹那、Aの視界は一瞬にしてブラックアウトする。










レッド「ようこそ、永遠の夢の中へ」


シアン「これで姫君は、もう我々の手の内に落ちたも同然」



崩れ落ちたAを見下ろし、レッドとシアンは静かに笑みを浮かべた。

私の敵→←レッド



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夏目海(プロフ) - 白猫さん» コメントありがとうございます!レインの話は勿論ですが、オムライスのエピソードも考えてはいるので、出せるように頑張ります! (5月1日 15時) (レス) id: 0c76f179cc (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 今後、レインがどうなってしまうのかとても気になります。レインが敵になると、とても強そうですね(笑)話の内容が、今後どうなるか気になります!なにげに、夢主がオムライスを作っているところ、食べているとこがみたいです。 (4月30日 16時) (レス) id: ceb4aa3e93 (このIDを非表示/違反報告)
冬眠。(プロフ) - 夏目海さん» 迷惑にならなくて良かったです........!この作品大好きです、これからも頑張ってください!(⑉・ ・⑉) (2023年4月7日 12時) (レス) id: a8a625eabf (このIDを非表示/違反報告)
夏目海(プロフ) - 冬眠。さん» ご指摘ありがとうございます!訂正致しました。気を付けてるつもりなのですが、結構誤字もあるので、教えて頂けるととても有り難いです…! (2023年4月7日 10時) (レス) id: 0c76f179cc (このIDを非表示/違反報告)
冬眠。(プロフ) - コメント失礼します。和心一閃の回ですが、レッドとレインのセリフが逆になっている気がしました。迷惑でしたら申し訳ないのですが…一応報告させていただきました。( . .)" (2023年4月7日 1時) (レス) @page33 id: a8a625eabf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏目海 | 作成日時:2023年2月19日 8時

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