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二日酔いで昨日は会社を休んだ。
今日はいつものように通常勤務した。
けど、いつもと違うことがひとつ…
俺はひまを避けるようになった。
わかっている、こんなことしちゃいけないって、でもこの前のことを思い出すとひまの目の前に行くのがなんだか怖くて。
いつものように接することが出来ずにいた。
そんな日が2週間続いた頃、
威尊「なんかあったんですか?」
と、威尊に言われた。
「なにが?」
威尊「最近ひま先輩と一緒にいるところ見ませんし、なんだかふたりとも元気がないので。」
「そーだねぇ…」
威尊「僕にはわかりませんけど、個人的におふたりが一緒にいるところ見るの好きなんですよね〜」
「え?そうなの?(笑)」
威尊「はい(笑)なんだか本当に心を許しあっている仲というか、ふたりとも一緒にいると毎日笑顔ですよ」
周りから見て、俺とひまが一緒にいるとふたりとも笑顔だったと言われるとなんだか気恥ずかしくて
でも、心の中ではそれがすごく嬉しく感じた。
威尊「はやく仲直り出来るといいですね」
威尊はそう言って自分のデスクに戻って行った。
空はもう真っ暗で、帰りの準備をしていた。
「それじゃあ、お先に失礼します」
そう言って、俺はオフィスを出た。
すると数分後に誰かの足音が聞こえた。
後ろを振り向くと、そこにはひまがいた。
「…どーしたの?」
ひま「その、この前はごめん…なさい」
「大丈夫だよ」
上手く会話が出来なくて、気まずい雰囲気になってしまった。
「じゃあ俺行くね。」
ひま「あ、待って!」
突然、スーツが引っ張られた。
ひま「話があるの!」
「…うん?どーした?」
ひま「その、この前のことで。」
「上手くいった?ならよかったね」
ひま「違うの!そうじゃなくて…」
「……」
ひま「きちんと柾哉にお別れを伝えに行ったの」
「え?」
頭の中が真っ白になった。
想像もつかない言葉を言われた。
「なんだよ(笑)」
ひま「だから、あれはその「ごめん」だったの」
「どーゆう「ごめん」かわからないけどまあ、そっか(笑)」
ひま「…京介に勘違い、して欲しくなかったから」
「そ、そっか。」
その言葉は俺のことが好きだから?って、俺がもっとガツガツ行ける男だったら言っていただろう。
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作者名:東雲 | 作成日時:2021年7月25日 17時