# 11 ページ11
.
ひま「ごめんね、パンケーキ貰っちゃって」
「べつに平気だよ」
ひま「さっきの隣の人が柾哉の彼女なの」
「そっか」
ひま「柾哉とはね、大学生の頃に会ったの。」
「うん」
ひま「柾哉はほんとに完璧な人で、私には勿体ないくらいの人なの」
ほんとは聞きたくない話だった。
どうしてあの人がいいのか、どんな風に出会って、どんな風に好きになったのか…
全て知りたいと思った。
ひま「ご飯も食べに行って、遊びに行って自然にこの人好きだなってなってた」
「うん」
ひま「でもね、好きだって気づいた時に初めて聞いたの。彼女がいることを」
「うん」
ひま「その時すっごい柾哉に幻滅した(笑)
今まで遊んでたのはなんなのって、なんのために私と遊んでたのって。
…私のこと気になってくれてなかったのって」
苦しそうな顔をしてゆっくり話していくひま。
そんな顔、ほんとはして欲しくない。
今すぐにでももうあの男から離れて欲しかった。
ひま「けどね、無理だったの。好きじゃなくなることなんて。」
「…」
ひま「やっぱりこの人だって、やっぱり好きだって、何回も何回も思っちゃうの」
「…」
ひま「絶対に柾哉と結ばれることなんてないのにね(笑)」
「いつから、浮気相手になったの?」
ひま「会社入って2ヶ月後に連絡来てさ、彼女とその時喧嘩してたらしくてもうめんどくさいってなっててさ」
「うん」
ひま「ひまの方がマシだって言われて」
怒りしか湧いてこなかった。
マシってなんだよ…
ひま「もう終わりだと思ってたけど、自分にもチャンスあるんだって思って…
これから俺が会いたい時会ってくれない?って」
「…」
ひま「柾哉はめんどくさいとか言いながら彼女のこと大好きだからさ、別れないってわかってたし。」
「…」
ひま「自分が浮気相手になることもわかってた」
「うん」
ひま「それでも柾哉の隣にいたかったの。」
そう言いながら彼女は儚く微笑んだ。
そんな弱々しい彼女の笑顔を俺は見たいんじゃない。
キラキラと向日葵のように可愛い笑顔が見たいんだ。
だからこの日決めたんだ。
俺が彼女を守るって。
たとえ、彼女があの男のところに行ったとしても…
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
まさにぃほんとにごめんね。
まさにぃ1pickの方申し訳ございません
.
286人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:東雲 | 作成日時:2021年7月25日 17時