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やっぱり破片か何かが喉奥にでも引っ掛かっているのだろう、吐血していないだけマシだが…このままでは何かの拍子に喉を掻っ切られるか窒息かで死んでしまう。
「死にたくなければ息は荒くてもいいので力を抜いてください。力を抜いたら口を開けて」利口にそのまま口を開けた彼の喉に水元素を流し込む。かなりの荒治療だが、それほど私も医療に対して詳しくもない為、こうでもしないと治せないのだ。
気遣いくらいはしてやってもいいかと水に調整を加える。そうすると彼は濁流のような水に咳き込むことはなく、すんなりとそれを受け入れ───ごぽごぽと水と共に、琥珀の破片を吐き出した。一応は成功したようだ。
ふぅ、と息を吐いて旅人のほうへ振り返ると、呆気に取られているような表情をした顔が並んでいた。「A…？おまえ、それって水元素の…？」
…こういう時は、邪眼が彼らにどう見えているかに気を付けて。「ええ、神の目ですよ。護身はできると言ったでしょう」軍に追われていた際にシールドを張ったので存じているかと思いましたが、とあの時の光景を思い出して言えば、「必死すぎて気付かなかった」とパイモンが首を振った。
「おや、旅人さんはお気付きで？」「あ、うん…シールドも見えてたし、なにより元素視覚を使うと見えちゃうから」“英雄”らしく、旅人の観察眼は鋭い様子。しかし、何か少し考え込んでいるようで…少し変だ。
これは聞いておかなければと旅人に声を掛けようとすると、「っていうか！」と大きな声でパイモンが私に話しかけてきた。タイミングが良いのか悪いのか、旅人もぱっと視線をパイモンに向ける。
「コイツ、なんで水が大量に口に入ってきたのにどうもしなかったんだ！？」
「……ああ、水元素は治癒にも扱われるでしょう？それを利用したんですよ。ヒトの体の六割は水分だと言いますから、肌に元素力が馴染むようにすれば支障はないかと思って。…ただの応急処置に過ぎませんが」
「ん？つ、つまり…どういう
「そんなに気にする必要はありませんよ、それより…」琥珀から出てきた人物を見下ろせば、その人物は空気を読んでか荒い息を整え、ふらつきながらも立ち上がった。「あなたたちが助け出してくれたんだな…治療も感謝する」小さく頭を下げる彼に、旅人が「君の兄弟は無事だよ」と優しく伝える。その言葉を聞いた彼は「そうか、！」と心底の安堵を口に出した。
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もゆ(プロフ) - 2024になった今でも、ずっと楽しみにしています。 (1月6日 2時) (
レス) id: 72eec337ed (このIDを非表示/違反報告)
gtuysut5843…(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (2022年8月30日 0時) (レス) @page45 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
なつおと(プロフ) - 夢さん» コメントありがとうございます。そういって頂けるととても励みになります！一定間隔空けての更新となりますが、素敵な内容をお届けできるよう頑張りますね。 (2022年4月5日 21時) (レス) id: 10e597e23d (このIDを非表示/違反報告)
夢 - 小説めちゃくちゃ面白くて大好きです！続きがとても気になります！更新頑張ってください！ (2022年4月4日 18時) (レス) id: 5b6bab53ae (このIDを非表示/違反報告)
なつおと(プロフ) - ルリさん» コメントありがとうございます。感嘆符の数だけ気持ちが伝わってきていて私も嬉しいです。これからも更新頑張らせて頂きますね！ (2022年2月20日 21時) (レス) id: d342b4dd7b (このIDを非表示/違反報告)
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