まふくんって声高いよね。【歌い手】

5.久しぶりの ページ9

〜翔太side〜



「教授、ありがとうございました！」



「おう、また来いよー。」



あれから約4、50分くらい教授と話をした。



まぁ、本題から脱線してたりしたからそんなにかかっちゃったんだけどね……。



ﾌﾞｰｯ ﾌﾞｰｯ



教授のところを後にして、歩いているとまた携帯が鳴った。



きっと海斗君だろう。彼は講義中でも携帯を弄れる強者だからね。



開くと、案の定海斗君だった。



海斗今日は俺の家でいつメン宅飲み!



海斗本当はいつもの所で飲みたいけど、今日定休日らしいから。



海斗あ、まふも呼んでいいよ。



翔太オッケー!




海斗そうそう、Aがご飯とおつまみ作ってくれるってさー。




ええっ！？Aの手料理！？



うわーっ！めっちゃ久しぶりじゃん！！



翔太めっちゃ久しぶりだね!楽しみ〜! 笑



そう打ち込んで、ポケットに携帯を仕舞ってAたちの講義が終わるのを待つ。



1コマ約90分だから、後30分くらいだ。



……あ。そういえばさっきのででシャープの芯が無くなったんだっけ。



教授と話している最中、メモを取っていた時にシャープの最後の一本の芯を使った事を思い出した。



時間はまだあるから、ちょっと売店でも行くかな…。



とりあえず、僕は売店目掛けて歩き出した。









.









.







「あ、あったあった…。」



いつも使っているメーカーのシャー芯を見つけた。



「…あれ？天宮じゃん。」



不意に後ろから声をかけられた。



「あっ、うらたさん！こんにちは〜！」



振り返ってみると、うらたさんこと、高橋渉さんがいた。



うらたさんは、僕らの一個歳上で声優学科に在籍している。



しかも、うらたさんは歌い手をやっている。



うらたぬきと言う名前で、凄く人気がある歌い手だ。



僕も、Aも歌い手をやっているが、足元にも及ばない。



「そーいえば、今日志麻ん家で宅飲みするんだって？」



売店で買い物を終えて、近くの広場で話していると宅飲みの話になった。



「あ、そうなんですよ！いつメンでやるみたいでー。」



「へぇー、俺も行こっかな〜！」



うらたさんと他愛無い話をしていると、見覚えのある人が目の前を通り過ぎていった。



あ、あれって………



「おーい！まふくん〜！」



まふくんは僕に気付くと、こちらにやって来た。

6.視線の先→←4.いつメン飲み会のお誘い

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す