まふくんって声高いよね。【歌い手】

4.いつメン飲み会のお誘い ページ8

〜翔太side〜



『二人ともありがとう…！！ごめんね！』



そう言って、大急ぎでお店を出ていくAを見送る。



さて、僕もそろそろ行こうかな。



「じゃ、僕もそろそろ出るけど……。絢ちゃんは？」



財布の中身を漁りながら、ミルクティーを飲んでいる絢ちゃんに声を掛ける。



「んー、私もそろそろ出よっかな。お金、翔太君に渡せばいいかな？」



「うん、それだと会計が楽だしね。」



絢ちゃんは、おっけー。いくらだっけ？と言いながらも、自分の分の料金を出した。



僕は、一応丁度かどうかを確認する。



……うん。問題ない、っと。



「ありがとう、じゃあ会計済ませておくね。」



「うん、ありがとう〜！」



僕はレジに向い、絢ちゃんに貰ったらお金と自分とAの分の料金を支払う。



「ありがとうございましたー！またのお越しをお待ちしております！」



カランカラン、とドアについているベルが鳴る。



この音が、心地よくて好きだ。何処か懐かしさを思わせるこの音が。



「ねぇ、翔太君はこのあとどうするの？」



カフェ前で絢ちゃんが待っていてくれていて、話し掛けて来た。



「んー、特に予定はないから教授のとこにでも行こうかなーって思ってる。」



実際、相談したいこともあるからねー。



「そういう絢ちゃんは、このあとどうするの？」



聞き返すと、私もそんなとこかなー？と返ってきた。



じゃあどうせ行く場所が同じだから、と言って二人で研究棟に向かって歩き出した。



少し歩いていたら、二人ほぼ同時に携帯が鳴った。



あれ、誰だろ…？



画面のロックを解除して、確認するとそこには海斗の名前が表示されていた。



海斗おーい、今日飲みに行かない?



どうやら、飲み会のお誘いだった。



おっ、いいなー！丁度今日暇だし！



翔太行く行く!まふも呼びたい!!



そう打ったが、既読が付かない。



あれ…？どうしたんだろ……。



おーい、と打とうとしたが、時計を見る。



見てみると、1時22分と表示されていた。



あー、今講義中か。そりゃ付かないよな。



携帯を仕舞って、絢ちゃんに「誰からの連絡だったのー？」と聞いてみる。



「ん？海斗君だよ。飲みに行かないかー、って。」



「あ、同じだー。てことはいつメンかな。」



そうかもー。と絢ちゃんが頷いていると、あっという間に研究棟に着いた。



僕等は、また後でー。と言って別れた。

5.久しぶりの→←3.まさかの……？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す