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『Hip Pop Boogie』は、たった数行で会場の熱気をさらに上げた。
お客さんも他の出演者もスタッフも、みんながサクラップに引き込まれていくのを肌で感じていた。
「すげぇな…」
「会場大盛り上がりですよ！」
「まさかここまでとは…」
「やるじゃん」
スタッフやアーティストからはそんな声が上がった。
『Hip Pop Boogie』が終わると、客席からもステージ裏からも盛大な拍手が沸き起こった。
櫻「Hey,hey,hey! もっと行けんだろ！？」
会場からは大歓声が上がった。
もはや客席とステージ裏が１つの大きな観衆のようだった。
櫻「お次はメドレーだぜ！？ 楽しむ準備はできてるか！？ Everybody騒げーー！！」
考えに考えたメドレー、もっともっと会場は盛り上がるに違いない。
私はそう確信していた。
櫻「Take it so-so. Take it so-so. 」
イントロがかかるや否や、会場からは歓声が上がった。
やっぱり『A・RA・SHI』はこうでなくっちゃ。
『a Day in Our Life』や『Believe』といったシングルや、『Lucky man』などのアルバム曲も盛り込んだサクラップメドレーは、観客の心を、ステージ裏の人の心を鷲掴みにしていった。
櫻「えー、いよいよ次がラストの曲になります」
フェスではあまり見かけないのかもしれないけど、話し合った結果、翔からお客さんに向けて、メッセージを送ることにしていた。
櫻「えー、サプライズでの出演のお話をいただいたとき、一番最初に思ったのは "え？俺でいいの？" でした。本当にサクラップが求められるのか…、そんなことも考えました。それでも今日ここに立ったのは、4人の運命共同体が背中を押してくれたからです。今日僕が選んだ曲は、嵐のライブでもやるような曲がほとんどです。私、櫻井翔のラップは嵐ありきだから。皆さん、いかがでしたか？」
客席からは大きな声援が聞こえた。
会場はもう、翔の言葉に聞き入っていた。
櫻「ありがとうございます。皆さんに嵐の曲を、僕のラップを知って楽しんでいただけたなら、大変嬉しく思います。今日この場に立てたこと、とても光栄でした。ありがとうございました」
翔のお辞儀にここにいる全員が拍手を送った。
櫻「僕が背中を押されたように、僕も皆さんの背中を押せたらなって、そんな気持ちを込めて、この曲を送ります。皆さんがこの青い空を、高く高く飛べますように」
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作者名：なつらい | 作成日時：2018年8月5日 17時
