2 ページ11
廊下に出た私は電話をかけてきた相手を見た。
見たことない番号だな…。
電話に出るとき独特の声を作り、スマホをタップした。
「もしもし、嵐櫻井翔担当マネージャーの上野です」
『もしもし。○○エンターテイメントの一条です。初めまして』
「あっ、初めまして。えっと…、どういったご用件でしょうか？」
『はい。実は弊社が主催します "Rap Recital in Japan" に、是非とも櫻井翔さんに出ていただきたく、ご連絡させていただきました』
「 "Rap Recital in Japan" …？」
『はい。日本を代表するラッパーの方々による野外コンサートです。サプライズで櫻井さんにご出演いただき、サクラップを披露していただきたいのです』
"日本を代表するラッパー"
これってすごいことなんじゃ…。
「わかりました。この件、一度預からせてもらってもよろしいでしょうか？」
『はい。31日までにご連絡お願いいたします』
「31日ですね？ わかりました」
『では、よろしくお願いします』
私は電話番号を登録し、会議室へ戻った。
「失礼します」
西「お疲れー」
北「あ、僕のやつ、後でLINEで送りますね」
「助かります！ お願いします」
「上野さん、櫻井さん個別の仕事の日程を教えていただけますか？」
「はい。まず毎週月曜は…」
みんなのメモのペースに合わせて、私たちの日程を一通り話した。
「…今決まっているのは以上です」
東「今…？ 増えそうな感じ？」
東田さんに聞かれ、ちょっと迷ったけど私はラップのフェスに招待されてることを話した。
西「おお〜、とうとうフェスに呼ばれたか笑」
南「櫻井さんには話した？」
「いえ、まだです。この後連絡しようと思います」
「じゃあ決まり次第、教えてください」
「はい。わかりました」
「今日は以上で終わりでよろしいでしょうかね…。じゃあライブ関係の日程が決まったらまたご連絡いたします」
東西南北「お疲れ様でしたー」
4人は会議室を後にした。
「上野さんはこの後残るんですか？」
「はい。勤務記録を作成しなきゃいけないので」
「そうですか。じゃあお疲れ様」
「お疲れ様です」
翔はどんな反応するかなぁ。
…まずは勤務記録だよな笑
佐藤さんと別れた後、私は自分のデスクへと向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 85人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なつらい | 作成日時：2018年8月5日 17時
