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「ええと……、この度は本当におめでとうございます。お二人の幸せのお裾分けを頂いたので、私もその幸せにあやかれるよう頑張ります」
一体何を頑張ると言うのか、我ながらよく分からないコメントだ。もう一度、駿貴さんの方を見ると、何だか若干苦笑しているようにも見えた。別にプレッシャーを掛けるつもりはサラサラ無いのだけれど、変に受け取られていたら少し嫌だなと思う。
「いや〜、こりゃ福良さんの次はAさんだねぇ」
隣に立つ同僚からそんな声が聞こえる。そんな事無いわと言うべきか、そうだといいわねと言うべきか。誤魔化すように曖昧に笑う私は、きっと今さっきの駿貴さんと同じような表情をしているのだろう。
＊ ＊ ＊
「じゃあお疲れ様でした」
「お疲れ様です。また月曜に」
電車のドアが閉まる。式場から一緒に帰ってきたメンバーも一人、また一人と消えて行き、これで私と駿貴さんの二人だけになった。
たまたま同じ電車に乗ったメンバーの中で、私と彼の降車駅が遅くて助かった。私の家の最寄り駅で一緒に降りても、誰にも見られないから。
「んで、Aたちのテーブルはどうだったの。例の謎解き」
披露宴では、私は社内の女性メンバーが集うテーブルに配置されており、彼は動画メンバーの揃うテーブルに居たので、基本的に一緒になる事は無かった。
そして、本日の余興は山本くんを中心とした謎解き作問が得意なメンバーによる、結婚式用の謎解きゲームだった。各テーブルでチームになって、各々謎を解いていき、上位チームには新郎新婦から高いお肉や蟹や海鮮物などをプレゼントというものだ。ちなみに一位になったチームはQuizKnockのグループではなく、福良さんの大学の同期が集うチームだった。
「私たちも結構いい所までは行ったのよ。あと一分あれば行けたんだけど、ちょっと最後のひらめきが足りなかったわ」
「そっか。まあ、なかなか気合いの入った謎だったもんなぁ」
席次表に謎を仕込み、更に各テーブルにも謎解きの用紙が配布されていたのだが、あまり謎解きに慣れていない人たちのテーブルには、最初からヒントの用紙も置かれていたらしい。細かなフォローまでバッチリだが、聞いた所によるとその提言をしたのは福良さんのようだった。流石、我が社の敏腕プロデューサーといった所か。
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奈都(プロフ) - のんさん» コメントありがとうございます。それぞれの気持ちに寄り添って書いてきたつもりではあるので、感情移入して頂けているととても嬉しいです。やっぱり最終的にはきっちりゴールインしてほしい…！と思いつつ亀の歩みですが、これからも見守って頂けると幸いです。 (2021年10月1日 22時) (
レス) id: 1ea9b7d420 (このIDを非表示/違反報告)
のん(プロフ) - 更新に歓喜です‼︎Gravityから読ませていただいている側としては感情移入しすぎて、若干泣きそうになりましたが、結婚考えてくれてたんだとホッとしました(笑)何度読み返してもキュンとできる奈都さんの小説、、私の元気のもとです！ (2021年9月26日 2時) (レス) @page31 id: 1f7bb03b81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：奈都
| 作成日時：2021年1月31日 13時
