* ページ23
***
傘を持って行ったのに
結局、ずぶ濡れになって帰って来た僕たち。
あーあ。
傘持っていった意味ないじゃん。
.
侑李「これ…使って。」
.
家に帰って、Aにタオルを渡す。
だけど、Aはブンブンと首を振り、
受け取ってくれず…
.
侑李「……風邪引くよ。」
.
強引に持たせようとするも
Aは断固として受け取らない。
.
ぽたりぽたりと、髪の先から
うなじを伝って落ちる雨水。
ぴったりと貼り付いた服が、
気持ち悪い…
.
侑李「はぁ…」
.
意地っ張りの頑固者め…
.
僕は小さく舌打ちをして、
Aの髪の毛にポフリッと乗せる。
そうすると、驚いたのか、
Aは少しだけ顔を浮かせた。
.
僕はその視線を無視して
わしゃわしゃと、やや強引に水気を取り。
それから、Aの腕を引っ張って
風呂場へと連れて行き、湯船の縁へと座らせた。
.
侑李「あのね、さっきから迷惑してるの。」
.
怯えたように仔猫のような目で
こちらを見上げるA。
AもAだけど、
どうして僕はこうも冷たいのだろう。
.
僕は小さく息を吐いて、
Aに背中を向ける。
.
侑李「着替えとか、適当に置いとくから。
体温めて。」
.
冷たく言い放つと、バタンとドアを閉めて、
風呂場を後にする。
それからしばらくして、
風呂場からシャワーの流れる音が聞こえた。
***
1154人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ただのおたく(プロフ) - めちゃくちゃ感動して、最後の方号泣でした...。知念さんの愛し方というか、好きの伝え方とか、不器用で...でも誰にも負けないぐらいの優しさが込められてて切なすぎました。こんな素敵な作品に出会えて良かったです。私にとってとても大切な作品になりました。 (5月22日 23時) (レス) @page50 id: 78e45d5fd1 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - kaka4570aさん» このお話の知念さん、本当に一途でしたもんね。まりもも書いていて切ないと思ってしまいました 笑 そう言ってくださり、とても嬉しいです。新婚生活、想像しただけでにやけてしまいます 笑 応援ありがとうございます(*^^*) (2019年8月12日 18時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
kaka4570a(プロフ) - 知念さんの一途さに知らぬ間に久し振りに占ツクを読んでて泣きました、思ってる事を中々言えない知念さんへ切なさ感じたりドレス姿を一番に見せた主人公ちゃんにも感動しました、新婚生活など見てみたいなぁなんて思ってしまいました(汗)これからも応援してます! (2019年8月8日 1時) (レス) id: 372fe47b6f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 知念菜々さん» ありがとうございます!このお話の知念くん、めっちゃ一途でしたもんね。知念くんver.ですか……今のところ予定はありませんが、検討しておきます! (2019年7月8日 23時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - 侑涼‐あゆり-さん» ありがとうございます! 前作も今回も読んでくださりありがとうございます(*^▽^*)結婚式のシーンはまりもの理想なので、喜んでもらえて嬉しいです 笑 学生生活頑張ってきます! (2019年7月8日 23時) (レス) id: aaad2f0c31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まりも | 作成日時:2019年6月18日 21時