たいやきが八匹 ページ9
いや、あのね?
確かにお礼代わりにたい焼きご馳走するとは言ったけどね?
「A、あんこ15コ、カスタード7コ、抹茶クリーム4コなァ」
こんな大人数で来ることないじゃん!!!!私の貯金のカツカツ具合舐めてんの!?
あの一件の後、みんなが家の近くまで送ってくれて何事も無く学校に通えている。別れた女の子達も教室まで泣いて謝りに来てくれた。そのお礼として今日はたい焼きをご馳走することになっていた。水曜日だからおばさんもいないし大丈夫かな、なんて思っていたのに。
「ば、場地くん…何なんですかこの大所帯は…?」
「ア゛?なんかお前の話をオレたちの仲間に話したら、自分も行くってうるさくてよォ」
いや、ご近所さんザワつき始めちゃってるし…
「流石にこの量をご馳走しろなんていわねぇよ。アイツらには自分で払って貰うから」
「み、三ツ谷くん…!」
場地くんと話していると三ツ谷くんがやって来た。
え、それは凄い助かる。本当にありがとう…
「っていうか場地くん、私の話って何話したんですか?」
「ン?えっとAが、友達庇って野郎五人に立ち向かったってハナシと、」
「と?」
「たい焼き屋でバイトしてて、そのたい焼きがめちゃくちゃうめぇってハナシと、」
「と?」
「あと凄ェかわ『場地!!!』」
急に三ツ谷くんが割り込んできた。
「その話Aには秘密なっつっただろォが!!」
「は!?そんなの聞いてねェし!」
「あ、あの最後の方聞こえなかったんデスケド…」
「あ、あぁA、お前が肝座った奴だって言っただけだ」
妙に慌てている三ツ谷くんと不服そうな場地くん。よく分からないけど変なこと言ってんじゃないならまあいいや。
なんか少し離れた所から「あれがAさんか!」「話を聞いて想像してたのよりもっとスゲェな!」という声が聞こえてくるけど。想像してたのより凄いって何なのだろうか。
そんなことを考えているうちにたい焼きが焼きあがる。沢山のたい焼きを一人ずつ手渡せばみんな凄い喜んでいた。
「今、めっちゃいいニオイした!!!」
「オレも!フワってしたフワって!!!」
え、そんなたい焼き一コでテンション上がるかな?あとたい焼きってフワって香りする?
どちらかと言えば香ばしい香りだと思うんだけど…
「あ、マイキーくん!はいどうぞ」
マイキーくんが受け取りに来たので手渡せばありがと♡と言って手ごと握られた。
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切猫(プロフ) - イチゴミルクさん» コメントありがとうございます(^^)本作を楽しんで頂けて嬉しい限りです!灰谷兄弟とても迷っていたので参考になります…!三途君はちゃんと夢主と絡ませるつもりですので楽しみにお待ちください♡ (2022年10月9日 18時) (レス) @page17 id: 4abe33d0e2 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴミルク(プロフ) - 初コメ失礼します!夢主ちゃん可愛すぎるっ…三ツ谷君とかもちょいとタジタジになってるの尊…オチに関してなのですが,三途君か灰谷兄弟見てみたいなと…希望なので,他の方々でも全然有りです!!!無理しない程度に更新頑張って下さい!応援しておりますっ (2022年10月9日 16時) (レス) @page17 id: 4b77fe0276 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:切猫 | 作成日時:2022年10月2日 10時