No.287 ページ48
背中から伝わってくる振動が気持ち良くて、感じる体温は心地いい。
とても…安心する。
ｻﾎﾞ｢たった三年だけかもしれないけどさ、ずっとAを見てたんだ。
男と偽ってたとか、本当は女とか、そんなのどっちでもいいよ。
オレはAが大切で、大事で、…大好きなんだから｣
｢それと｣そう続けた総長が、私を見た気がした。
顔を上げる力も残ってないから、実際はどうなのかわからないけど、なんとなく視線を感じた。
ｻﾎﾞ｢謝らなきゃならないのは、オレの方もだし｣
首を傾げたのが伝わったらしく、小さく笑った声がする。
ｻﾎﾞ｢気付いてたのに、ずっと知らないふりしてて…ごめんな｣
貴｢………｣
それってつまり…。
総長はずっと、私の事を…。
貴｢……ですか…？｣
聞こえなかったみたいで、総長は｢ん？｣と聞き返す。
力の入らない手が、ほんのりと熱を持つ。
貴｢自分、総長の事…好きでいて、いいんですか……？｣
このままずっと、想っていてもいいんですか？
この気持ちを消さなくてもいいんですか？
総長に｢好き｣って伝えても、いいんですか…？
ｻﾎﾞ｢いいに決まってんだろ｣
夢の中で、そんな総長の言葉を聞いた。
優しくて穏やかで、太陽みたいに暖かな声。
──｢いてくれなきゃ、オレが困る…｣
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三暁 那保(プロフ) - オランジェさん» コメントありがとうございます！ とても嬉しいです！ ｢ユメうつつ｣は次で完結の予定です。ハッピーエンド目指して頑張ります！ 応援のお言葉、本当にありがとうございます。もう暫く、この物語にお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年10月11日 23時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
オランジェ(プロフ) - ここまで本当にお疲れ様です。陰ながら応援していましたが、最後の場面で感動して、これは感謝を伝えねば！！っと思い今回コメントしました。これからも頑張って下さい！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: 6c614d1ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年8月11日 19時
