No.263 ページ24
夕食の時間になり、食堂へと向かう彼らの後ろに続いて、私も通路を進む。
結局、朝会った以外で、総長達の姿を見る事はなかった。
私も基本部屋にこもって仕事していたし、総長も師範代達も忙しいのはわかってる。
…そう頭では理解してるのに、なんでか不安な気持ちが付き纏って離れない。
…やっぱり、まだ来てないみたい。
食堂には総長達三人の姿は見えなくて、ガックリと肩を落としてしまった。
｢…い、おいって｣
貴｢っは、はいっ｣
一瞬遅れてかけられた声に気付き、ビクッと両肩が跳ね上がる。
｢そんなとこで突っ立ってられると、通行の邪魔なんだが｣
貴｢あ、ご、ごめんなさいっ｣
慌てて横にずれて道を開けるも、どういうわけか彼は開いた道を通ろうとはしない。
貴｢えっと…｣
｢……もう平気なのか？｣
貴｢へ？ え、な、何が…でしょうか…？｣
｢っだから！ 熱、もう平気かって訊いてんだよ！｣
純粋に驚いた。
だって、ほとんど接した事のない人だから。
貴｢は…い、大丈夫…です。
その、ご心配をおかけしました｣
しどろもどろながらもそう返すと、｢そっか｣と素っ気ない一言。
スタスタと去って行く背中を、私は首を傾げて見送った。
｢あ、なあA｣
こんな短時間で二回も、それも総長達以外の人から話しかけられるなんて、思ってもみなかった。
さっきほどではないにしても、やっぱりびっくりはしてしまう。
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三暁 那保(プロフ) - オランジェさん» コメントありがとうございます！ とても嬉しいです！ ｢ユメうつつ｣は次で完結の予定です。ハッピーエンド目指して頑張ります！ 応援のお言葉、本当にありがとうございます。もう暫く、この物語にお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年10月11日 23時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
オランジェ(プロフ) - ここまで本当にお疲れ様です。陰ながら応援していましたが、最後の場面で感動して、これは感謝を伝えねば！！っと思い今回コメントしました。これからも頑張って下さい！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: 6c614d1ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年8月11日 19時
