No.257 ページ18
〜＊〜
目を覚ました私はゆっくりと体を起こして、ぐぐっと伸びをする。
｢ふわぁ｣と大きなあくびを一つ漏らして、静かにベッドから下りた。
ベッドのすぐ側に置いてあった自分の着替え、
たぶん師範代が用意してくれたんだと思う。
手早く着替えを済ませて、手櫛で軽く髪を梳かす。
帽子を被り、服と一緒に置いてくれていたゴーグルを大事に胸に抱えて、凡そ三日ぶりに私は医務室から出た。
熱で寝込んでいた間の記憶は、正直言ってあまりない。
何か夢を見た気はするのに、全然思い出せないのはきっと、私の意識が朦朧としていたからだと思う。
貴｢………｣
たった三日寝ていただけ、何も変わらないと楽観していたけど、やっぱりそうはいかなかった模様。
元々ない体力、これ以上落ちようがないと思っていたのに、まさか私に、まだ無くなる体力が残っていただなんて。
普通に歩くだけでも疲れてきた。
そこまで長くないはずの道のりを、恐らくは通常の倍ほどの時間を掛けて、ようやく辿り着けた食堂。
あれ…？ 船、停まってる…？
ふと目を向けた小窓から見えた景色には、空と海以外に、森のような木々が見えた。
途中、どこかの島に立ち寄るなんて話し、聞いてなかったけどな。
そんな疑問を少しだけ抱くも、予定通りに物事が進まないのが普通の世の中。
小さな違和感はすぐに消え去り、もうすでにほとんどの人が集まっている、食堂へと入った。
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三暁 那保(プロフ) - オランジェさん» コメントありがとうございます！ とても嬉しいです！ ｢ユメうつつ｣は次で完結の予定です。ハッピーエンド目指して頑張ります！ 応援のお言葉、本当にありがとうございます。もう暫く、この物語にお付き合い頂ければ嬉しいです！ (2019年10月11日 23時) (
レス) id: 7810e58c3c (このIDを非表示/違反報告)
オランジェ(プロフ) - ここまで本当にお疲れ様です。陰ながら応援していましたが、最後の場面で感動して、これは感謝を伝えねば！！っと思い今回コメントしました。これからも頑張って下さい！ (2019年10月11日 22時) (レス) id: 6c614d1ce6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三暁 那保
| 作成日時：2019年8月11日 19時
