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「珍しいね。Aがこの時間の電車に乗ってるの」
「んー、まあね。遊びすぎちゃった」
街灯に照らされた夜道を２人で歩く。帰りが遅くなると家までの道が少し怖くて無意識に早歩きになってしまうのだけど、今日はそんな心配は要らなさそう。
とはいえ、私より身長が高くて、加えて陸上部な勝利は歩くスピードも速くて。隣に並ぼうと思うと私は早歩きになる。……そういえば、さっき風磨くんと歩いた時はそんなことなかったな。もしかして、気付かないうちに歩調を合わせてくれていたのだろうか。
そんなことを考えているといつの間にか勝利の少し後ろになってしまった。慌てて隣に並ぶと、勝利は気付いていないのか「あのさ」と話し始める。
「転校生の人と仲良いんだね」
「え？」
見上げると、街灯の光に照らされた勝利の横顔が見えた。転校生……風磨くんか。勝利、風磨くんのこと知ってたんだ。
「隣の席だしね。教科書見せてあげたりしてたから」
「持ってないの？」
「前の学校のと全然違うかったんだって。風磨くん全部メルカリで揃えようとしてるんだよ、面白いよね」
ちなみにさっきラーメン屋さんでも２人で世界史の教科書の出品を探してみたのだけど、なぜか売り切ればかりだった。悔しそうだった風磨くんを思い出して思わず笑ってしまった私を、勝利は不審そうにちらりと見る。
「風磨くん」
「風を磨くって書くんだって。カッコイイ名前だねぇ」
「ふーん」
「まぁそれを言うなら勝利も負けてないか。２人とも名前負けしてない顔だし」
「なにそれ……」
勝利も風磨くんもイケメンで良かった。ご両親に感謝した方がいい。勝利は「顔……」と微妙そうな表情を浮かべて呟いた。彼は自分の顔に無頓着というか、あまり気にかけていない。俺イケメン！ ってドヤってくるより全然いいけれど。
「Aが男子と仲良くなるなんて珍しい」
「どーせ勝利以外の男子の友達いないし、彼氏もいたことありませんよーだ」
「そんなこと言ってないじゃん」
昼休みになると恋バナで盛り上がる同じクラスの女子を思い出す。彼女達は大体いつも似たような悩みを話しているのだけど、出てくる相手の名前が気付いたら変わっているから恐ろしい。
「みんな勝利みたいに穏やかだったら怖くないんだけどな」
「なにそれ」
ふふ、と勝利が笑う。
「あ、でも風磨くんは喋ってみると落ち着いてて面白いんだよ」
「ふぅん」
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ハル(プロフ) - ハッピースクールさん» ハッピースクールさん！こちらも来て頂いてありがとうございます(^^)頑張ります！どうぞよろしくお願いします( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年8月22日 21時) (
レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 名無し96398号さん» コメントありがとうございます！全部読んで下さったんですか！？ありがたや…！無理しない程度に頑張ります！のんびりお付き合いくださいね(*^^*) (2021年8月22日 21時) (レス) id: c9566d77ee (このIDを非表示/違反報告)
ハッピースクール(プロフ) - ハルさんのお話大好きで、新作楽しみにしてました。頑張ってください (2021年8月22日 2時) (レス) id: ce9527749f (このIDを非表示/違反報告)
名無し96398号(プロフ) - 勝利くん担でハルさんのお話全て読ませていただいています！今回もものすごく楽しみです、、！無理しない程度に頑張ってください！！ (2021年8月21日 23時) (レス) id: 55f375899c (このIDを非表示/違反報告)
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