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あのあと、しっかりセッティングをお手伝いして。
YouTubeスタッフさん達とも少し仲良くなった。
男の人が圧倒的に多いけど、岩本さんたちと働いてる人だと思うと、まだ何とか話すことも出来た。
そして、今は2グループに分かれての撮影中。
佐久間さん、渡辺さん、向井さん、目黒さん、ラウールさんの珍しい組み合わせでの撮影中。
撮影の待ち組は後ろの方で、撮影を見守りながらマイクに入らない程度の声量でお話されていて。
私と齋藤さんはそのちょうど中間あたりで見学してる。
｢ふっか、さっきの人ってさ…｣
｢俺、あいつマジで腹立ったんだけど｣
｢まあまあ、Aちゃんも言ってたし、ね？｣
｢は？ A、なんかあった？｣
｢い、いや、挨拶来てくれただけ、だよ？｣
｢おい、阿部｣
｢…食事会の時の男｣
｢アイツか｣
｢ちょーっと、Aちゃんに失礼だっただけ！ 照気にすんな！｣
｢まじ許せねえ、Aのこと傷つけんな｣
｢ああ、Aちゃん、ごめーん…｣
・
撮影を楽しく見学してると、後ろから足音がしてきて。
今後の編集用にとメモをとっていたペンを奪われる。
｢へっ！？ あ、岩本さん！？｣
最近話したりしてなかったから、どうしていいのか分からずにひたすらにオドオドしてしまう私。
…意気地ないなあ。
なんて思って、待ち組席を見ると、ごめん！ と言わんばかりのポーズをとってる阿部さんと深澤さん。
そして、目が合ったら慌てて同じポーズを取った宮舘さん。
｢…ど、どうかしました？｣
精一杯の勇気を振り絞って声をかける、も声は届かずなのか。
人気の少ない端っこに引かれる腕。
スピード早くて転けそうになりながら必死について行く。
ある一角で足を止めた岩本さん。
どこで止まるかなんて知らない私は案の定、岩本さんに衝突して。
｢わっ！ ごめんなさい！ 怪我とか…！？｣
｢…あるわけねえよ。ってか｣
｢アイツなんなの？ マジで｣
久々の会話は、私の目を見て貰えなかった。
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作者名：なあちゃむ | 作成日時：2022年4月30日 0時
