みんな違って。（Hikaru.I） (ページ32)

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あ、ねえ！どこ行ってたのー！？

なんて元気な声の深澤さん。

「あー、ふっか、酒呑んだな」

アイツ弱いくせに...なんて呟く岩本さん。

「んへへ、A〜！ふっかさんとも話さなあい？」

なんて言いながら近づいてきて。

「ちょ！ふっかマジで来んな！お前危険すぎ！」

岩本さんが追い払おうとしてる。

かと思えば、近づいてきて真面目な表情になって。

「照と話できた？」

ああ、この人は酔ってる振りをしてたんだ。

周りから抜けて、私たちと会話するために。

「酔ってねえのかよ、話したよ」

ちょっと拗ねてる岩本さんがそう答えて。

それを聞いた深澤さんは、良かったあ〜！なんて言いながら自分のいた場所に戻って行った。

そこには、さっきまで岩本さんといた佐藤さんの存在もあって。

深澤さんが引き止めててくれたんだ、なんて今更ながらに気付いた。

その後も岩本さんはずっと私のそばに居てくれて。

目の前で、適当に女の子をあしらってた。笑

「くるちゃん、すごく女子力あって、この間もクッキーとか作ってきてくれて...！」

「くる...あ、佐藤さん、ダンス上手くなりたいってずっと言ってて、！」

メンバーの皆さんも佐藤さんと岩本さんを繋げたいのか、佐藤さんを押す話ばかり。

「ねえ、うざいんだけど。俺、佐藤さん？に興味無いし、どの子かも知らないから」

岩本さんのイラつきを含んだ声で一蹴されてたけど。

そろそろ岩本さんも本気で怒っちゃうのでは、なんて怖くなった私は咄嗟に岩本さんに声をかけていて。

「い、岩本さん！明日、皆さん早いですし...そろそろお開きにしてもらいませんか？」

そう言えば、やっと終わる、みたいな顔をしながらみんなに声をかけてくれて。

「この度はありがとうございました！またご連絡させて頂きますので、是非よろしくお願いします！」

なんていう挨拶をする相手を置いて、お店を出た。

「あ、帰り、誰が運転するの？」

深澤さん、宮舘さんは免許がないから無理だ。

目黒さん、渡辺さんはお酒飲んじゃった、とのこと。

「俺も軽くアルコール入っちゃってるかも」

そうだよね、1杯目の乾杯でビール飲んでたよね。

「行きは送ってくれてたから考えてなかったな...」

と、考え中の皆さん。

「あ、あの、運転、しますよ？」

え、出来んの？みたいな目線やめてもろていいですか、みなさん。