本日ハ雲天ナリ・・・111 ページ17
side山姥切
長いこと褒められ慣れてなかったからか、今の状況がものすごく恥ずかしい。
・・・
『・・・こんなに綺麗な金髪、初めて見ました。』
俺の後ろに座ってサラサラと俺の髪を指で弄る。
主の小さい手がやんわりと当たってこそばゆい。
山姥切「・・・あ、主・・・・・・その・・・」
『?・・・どうかしましたか・・・・・・、』
山姥切「・・・その、・・・・・・くすぐったいのだが・・・」
少し振り返って目を合わせると、主は目を丸くして、
『・・・あぁ、これは失礼しました。
珍しくて、つい。』
そう言って、ぱっと手を離してしまう。
・・・それがなんだか少し寂しいような気がした。
__*
山姥切「・・・あんたの目も、金色じゃないか。」
主は、『え・・・』と小さく声を発して、
『・・・じゃあ、・・・お揃いですね。』
ただ俺の髪の毛の色と同じだということを言いたいだけなのは分かってる。
でも、それがとてつもなく嬉しい。
(・・・まぁ、あんたには分からないと思うがな・・・。)
ふっと笑って布を被り直す。
すると、
『・・・・・・あれ、被っちゃうんですか。』
山姥切「・・・え・・・?」
『・・・ここにいる時くらい、周りの目を気にすること無いのになと思って・・・。
・・・・・・いや、余計なお世話ですかね。
・・・山姥切の好きなようにして下さい。』
布を被ろうとしていた手が止まった。
今までは、どんな人間の言葉も体が拒絶してたのに、
この主の声だけは、すんなりと心に入ってきた。
上手く言えないが、胸につっかえていたなにかが、
すっと抜けていくような感覚。
ゆっくりと・・・布を降ろしていた手を元に戻す。
(・・・・・・今くらいは・・・、
・・・甘えても良いんだろうか・・・)
俯いていた顔を上げると、
主の口端が・・・・・・
・・・ほんの少しだけ上がった。
____*
___
山姥切「・・・!」
___笑った。
相変わらず表情は薄いし、片目しか目視出来ない・・・
・・・なのに、
(・・・・・綺麗、・・・だな。)
__その時、ほんの一瞬だけ
主の左目が髪の間から少し見えた。
しかしその色は・・・
__俺の髪と同じ金色ではなかった。
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よぺ(プロフ) - 慧さん» なるほど!他の方のご意見も参考にしたいので、もう少々お待ちくださいね。私は最近の新しい刀剣をあまり知らないので、勉強してきます!(笑)。貴重なご意見とコメントありがとうございます! (2020年4月19日 7時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 最近の刀剣も出して欲しいです!伯仲の絡みとか、にゃんぜんとちょもさんとか好きなのでw続編も楽しみにしてます! (2020年4月18日 22時) (レス) id: e2c5fada44 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 鶴難さん» コメントありがとうございます。なるほど、確かにちょっと度が過ぎているものがありますね・・・。もっと考えるべきでした。これからのお話の参考にさせていただきますね!ありがとうございますm(__)m (2020年4月16日 22時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鶴難 - 夢主ちゃんは戦場では野性的過ぎて「戦場はサバイバルですから」と言ってもおかしくなく見えてきてしまった...まぁ、そこも魅力的なんだけどさぁ...みんなが後々苦労しそうだなぁ...。 (2020年4月16日 17時) (レス) id: 0c71642d46 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 霞さん» おわぁ、なんて嬉しいお言葉・・・!(*ノД`*)・゚・。私も自分で書いてる癖に、早くハッピー本丸のお話が書きたくてうずうずしてます(笑)。まだまだ頑張ります、コメントありがとうございました! (2020年4月13日 16時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よぺ | 作成日時:2020年4月1日 17時