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「どうですか……?」



数問解いたノートを若宮さんに見せる。

数秒静かな時間が流れると。



「……うん、完璧!飲み込み早いねAちゃん。」

「えへへ、ありがとうございます。」



少し照れながら笑う。

若宮さんの教え方が上手だからですよ、と言えば、今度は若宮さんが照れたように笑った。
すると、若宮さんは何かを思い出したかのように「あ、」と呟く。



「答えは合ってるけどAちゃんのやり方だとテストのとき時間足りなくなるかも。」

「え、」

「もっと簡単に解ける方法あるよ。」




ここを、こうやって、と若宮さんがノートにペンを走らせる。

その解き方は本当に簡単だった。



「すごい……すごいですね、若宮さん!」



そう言って若宮さんの方を向く。



「ぇ」

「あ、」



勉強のために距離が近くなっていたことを忘れていた。

顔と顔との距離が10センチあるかないかくらい。
私はすぐに離れる。



「ご、ごめんなさい、距離近くなっちゃいましたね。」



そう呟き、へら、と笑う。
自分でも頬が火照っていくのが分かる。

その間も若宮さんは私を見つめて固まったままだ。
いつもみたいに軽く茶化してこない。



「わ、かみや、さん……?」

「……うん。」



うん、ってなに?
何に対しての返事なの?

そう聞こうとしたら、頭を優しく撫でられた。
けど、いつもと違う。



「Aちゃん、」



呼ばれたことがない声のトーン。

頭を撫でていた手がゆっくりと下がってきて後頭部で止まる。
そして、ゆっくりと、顔が近付いてくる。



「ぁ、」



あれ。
こういうとき、どうするんだっけ。

どうしたらいいんだっけ。
頭が働かない。



「__随分と見せつけてくれるなぁ、若宮ちゃん。」

「!?」



いつの間にか帰ってきていた誉さんが声を掛ける。

それによって若宮さんは驚き、狼狽えながら私から離れた。

……まだ胸が高鳴ってる。
顔の火照りもさらに酷くなった気がする。

これはしばらく治まらないよね。



「あの、ちょっと外歩いてきますね。」



そう言って逃げるように若宮さんの家を出た。
少し、散歩しようかな。




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春光(プロフ) - めっちゃ読んでいて楽しいです!!続き楽しみに待っております\(^o^)/ (2022年7月25日 6時) (レス) @page16 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
wwv(プロフ) - つづきまってます(-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩___-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩-̩̩̩)!!ロスが…! (2022年7月2日 14時) (レス) id: 2718865c60 (このIDを非表示/違反報告)
uv - とっても面白いです!更新頑張ってください!楽しみにしています・・♡ (2022年6月26日 18時) (レス) @page16 id: 2718865c60 (このIDを非表示/違反報告)
ReinaReina0903(プロフ) - 続きまってます!更新頑張ってください! (2020年12月1日 22時) (レス) id: ff3ecb69ba (このIDを非表示/違反報告)
なしは(プロフ) - 無さん» 楽しみにしてくださっているのに、お待たせしてすみませんでした。完結に向けてのんびり頑張っていければと思います! (2020年5月23日 18時) (レス) id: 1ad63cfe88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なしは | 作成日時:2020年1月23日 0時

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