24の巻 《家族って》 ページ24
カカシ「そういうこ――」
ガラガラ。
カカシの声を遮って開いた扉の向こうには、
柄にもなく大きな袋を抱えた――。
A「テン――ヤマト？」
シカマルがいる前では、
“ヤマト”呼びのほうがいい。
そう思い、
さりげなく言い直すと、
やはりカカシやアスマにククッと笑われた。
その態度が少し頭に来たものの、
テンゾウが何用でこちらに来て、
なぜそんなに大きな袋を抱えているのか、
怒りよりそちらのほうが気になった。
テンゾウ「A、こっちおいで」
A「はい？」
テンゾウ「いいからいいから」
カカシに目を向けるも、
分からんと言わんばかりに
首を振られる。
アスマ・シカマル「？」
A「なーんだよ」
空いているベッドに荷物を下ろし、
その中をゴソゴソと漁り始めた
テンゾウに歩み寄る。
テンゾウ「どうかな、これ」
袋から何かを取り出したテンゾウは、
私の身体に合わせるように
それを広げた。
見下ろすと、
私の前には真っ白なスウェットパーカーが。
A「え......？」
テンゾウ「少し大きいけど、ちょうどいいよね」
A「え？いや、テンゾウ......」
テンゾウ「これは僕からの帰郷祝いだよ。
あ、これもあるよ？」
白のほかに黒、
薄黄色のパーカーも渡される。
さらには、
任務用のパンツが3枚も。
アスマ「たくさん買ったな、お前」
テンゾウ「アハハ。この子に合うサイズや色を考えてたら、いっぱい買っちゃいまして」
もしかして、
用事というのは私の服を買うため？
A「っ......」
テンゾウ「A、嫌だ――」
A「なんで......」
テンゾウ「ん？」
A「なんで、あんな大嘘付いたのに......決して許されることのない、大嘘を付いたのに......」
カカシ・テンゾウ「......」
A「それに......バケモノ呼ばわりされてた私を、あんたたちは......ここにいるみんなは、普通に接してくれた......私には、幸せを感じる資格なんてないはずな――」
ゴツン！
【いってぇ！】
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ri_ta0077(プロフ) - kyokapi23さん» kyokapi23さん、コメントありがとうございます！楽しみにしていただいてすごくうれしいです、がんばります！ (2018年7月8日 17時) (
レス) id: 16552bc706 (このIDを非表示/違反報告)
kyokapi23(プロフ) - 疾風伝篇楽しにみにしてました！続編おめでとうございます！これからもこの作品を楽しみに待ってます！ (2018年7月8日 8時) (レス) id: 8d4ba9d346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：NASHI | 作成日時：2018年7月6日 21時
