3の巻 ページ3
A「嘘、だろ......?」
テンゾウ「これが、嘘を言える状況だとでも?」
A「......」
勘違い、だったのか。
カカシやテンゾウは、
私がいなくなれば
世話係の呪縛からようやく解放される。
私はずっと、
そう思っていた。
でも――。
A「違った......」
私の勘が、
久しぶりに外れた。
テンゾウ「A」
威厳と落ち着きを加えたテンゾウの声と共に
頭に重みを感じ、
私はさらに強い罪悪感に苛まれた。
A「......」
テンゾウ「僕たちは、家族だ」
A「......!」
テンゾウ「もう、一人で抱え込むのはやめてくれ」
――家族。
それは昔、
カカシが何度も言ってくれた言葉。
家族だと言ってくれる度に、
私の心は純粋にうれしさで波打っていた。
なのに、
私はその想いを、
いつも自分勝手な勘違いで
知らないフリをしていた。
自分は、愚かだ。
カカシの想いを、
粗末に踏みにじっていたわけだ。
A「っ......」
――ごめん、カカシ。
A「ごめん、なさい......」
――ごめん、みんな。
テンゾウ「もう、いいよ」
そう言って頭を撫でられ、
安心感を覚えた私は
溢れる涙を止めることなく、
ただただテンゾウの温もりに甘えていた。
だが、
そんなことも長くは続かず、
サスケとの交戦で
力の差を見せつけられたナルトが、
明らかに負のオーラをまとって
私のそばに来る。
同時に、
サクラと色白くんも現れた。
ナルト「本当に、Aなのか......?」
こいつらに泣き顔は見せられまいと
涙をゴシゴシと拭い、
ナルトを振り返る。
【久しぶりだな】
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ri_ta0077(プロフ) - kyokapi23さん» kyokapi23さん、コメントありがとうございます!楽しみにしていただいてすごくうれしいです、がんばります! (2018年7月8日 17時) (レス) id: 16552bc706 (このIDを非表示/違反報告)
kyokapi23(プロフ) - 疾風伝篇楽しにみにしてました!続編おめでとうございます!これからもこの作品を楽しみに待ってます! (2018年7月8日 8時) (レス) id: 8d4ba9d346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:NASHI | 作成日時:2018年7月6日 21時