第412話 山賊ダダンとの出会い ページ2
少女の故郷に向かう船の、一番広い部屋の中。
大きなソファに腰かけた中将と、その膝の上に乗っている少女は、煎餅をバリバリ食べながら談笑していた。
「A、今回はどうじゃった？一段と厳しかったろ！」
「すっげーヤバかった！せんせーようしゃなかった！」
書類仕事に追われっぱなしで結局何も見られなかったガープに、Aは何があったのかを喋っているのだ。
＿＿＿＿＿＿喋って、いるのだが。
「急遽予定より二ヶ月増えたってのにな・・・」
「一ヶ月で調節も終わって、残りの二ヶ月は体に馴染むようにひたすら戦闘演習だったって話だぞ」
「あのシゴキで、感想がヤバかったって・・・」
「逆に感想がそれしかねェとこが恐ろしいな・・・」
そんな祖父と孫が話しているのと同じ部屋で、三ヶ月やっても結局終わらなかった書類を片付けている海兵達は、聞こうと思っていなくても聞こえてくる会話の内容に、ボソボソと愚痴とも言えない何かを零し合うのであった。
そうこうして村の港に船が停泊すると、少女は祖父に手を引かれ、何故か山道を歩いていた。
「じーちゃん、これどこいくんだ？」
「お前もルフィと同じとこに預けようと思ってな。ついでにアイツらの様子も見ておきたいしのー」
険しい道を歩きながら、二人はのんびりと会話を続ける。
「そういやA、センゴクから言われたことは覚えとるな？」
「もっちろん！」
当たり前だと言わんばかりにドヤ顔を決めると、少女は意気揚々と口を開いた。
一つ、使ってもいい能力は『ゴムゴム』だけ
二つ、毎日鍛錬すること
三つ、ちゃんと毎日食べること
「よしよし、ちゃんと覚えとるようじゃな」
歩き続けて少しすると、他よりは拓けた場所にボロ小屋が建っていた。
「ルフィ達は見当たらんが・・・ま、いいか」
ボロ小屋の前に立つと、壊さんばかりの勢いで扉を叩き始めた。
「おいダダン！！出てこい！！」
ややあって、煙草を咥えた大柄な女性が出て来た。
「が、ガープさん！！あいつら二人、もう手に負えねえよ！！」
「そーかそーか！それでな、もう一人の孫も預かってくれ」
「ええぇええ！？まァた増えるんです！？しかもアンタの孫！？」
嫌がる女山賊におずおず近寄ると、少女は深々と頭を下げた。
「えっと、Aです！兄貴がおせわになってます！飯つくれるし、そーじとかならできます！今日から兄貴ともども、よろしくおねがいします！！」
「あ、こりゃどうも・・・って、ちっさ！！」
第413話 新しい兄が増えました→←第411話 海軍本部発、フーシャ村行きの船が出航します
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師走(プロフ) - 平野澪さん» 先日に引き続きありがとうございます……！！少し更新ペースは遅くなりますが、気長にお待ちいただけると幸いです……！！ (2022年6月8日 14時) (
レス) id: 5000983d6f (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - ほんとに面白い！！ずっと応援しています！頑張ってください！ (2022年6月7日 21時) (レス) @page30 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 平野澪さん» コメントありがとうございます！！大好きと言っていただけて、とても光栄です……！！ (2022年6月3日 7時) (レス) id: bdf3575371 (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - 面白かった！！！！大好き♡ (2022年6月3日 0時) (レス) @page28 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 団方さん» 今回も本当に長い間開けてしまい申し訳ありません……！本当にお待たせしてしまいますが、絶対に途中で失踪などはしませんし、完結させますので、よろしければ読んでいただけると幸いです……！乾燥ありがとうございます！励みになります！！ (2021年10月10日 15時) (レス) id: 5000983d6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっすん | 作成日時：2018年10月26日 19時
