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「あれ、どうしたんやろ」
重「アップ終わったんと違う?」
軽やかにボールを蹴ってアップしてたのんちゃんは
急にベンチの方に戻ってしまって
もっと見たかった、
そうなんか寂しくなる。
重「にしても暑いなー」
「そやなあ、」
夏に近づいてきて蒸し蒸しする今日の日この頃。
動いてもないのに太陽がじりじり照りつけて汗が流れ出る。
重「なんか飲み物買ってくるわ」
「はーい」
もう無理
って言いながら近くの自販機に飲み物を買いに行ったしげ。
残された神ちゃんと他愛もない話をしながら
ぼーっとベンチの方を見てたら
なんかちょっと、
疲れたような顔をしたのんちゃんと目が合う。
大丈夫かな
と思いながらちょっと遠慮がちに手を振ると
ニコって笑って振り返してくれる。
それがなんか嬉しくて
胸が少し高鳴った。
.
ホイッスルが試合開始を告げると
わーっ!と歓声に湧く会場。
その歓声の原因はのんちゃん。
のんちゃんにボールが回った瞬間、女の子の声援がすごくなる。
でもたしかに、その気持ちはわかる
だってほんまに、
「かっこいい…、」
うまく両足を使いながら相手を交わして
ゴールにぐんぐん近づいて
スキをついて豪快にボールを蹴ると
「わーーー!!!」
吸い込まれるようにしてゴールに入っていく。
その瞬間場内は黄色い歓声に包まれて、
のんちゃんはチームの人と嬉しそうに笑う。
初めて見る、のんちゃんのサッカー。
みんなが噂してた通り、ほんまに上手で
重「小瀧すげぇな」
神「うん、ほんまそれ」
目が釘付けになった。
.
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みどり(プロフ) - もし良ければ続きが見たいです! (2020年2月24日 13時) (レス) id: f63555df24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なる | 作成日時:2019年6月9日 15時