淳太くん家の家政婦さん ２【黄】

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「はあ、」







やっぱり昨日はよく眠れなかった。

目を閉じても何度も思い出してしまって

胸がきゅうって締め付けられて苦しくて






今だって朝ごはんを作っているけど

どんな顔して中間さんに会えばいいんだろう、

ってずっと考えている。







ガチャッと寝室のドアが開く音がして

あ、起きた

って気づくとサッと血の気がひいて一気に緊張モード。






スリッパで歩く足音がどんどん近づいて

それと比例して私の胸も忙しくなる







できるだけ、平然に、

いつもどおりに、






リビングに入ってきた足音に今気づいたように






「あ、おはようございます」

中「おはよ…、」






二日酔いで頭が痛いのか、

片手で頭を抑えてしかめっ面で入ってきた中間さん。






「大丈夫ですか？」





料理を一旦中断してソファに座った中間さんにお水を持っていく。






中「ありがとう、」

「いえ、ゆっくりしていてくださいね」






私、自然だよね？

なんて不安を抱えながら接する。

だけど中間さんもいつも通りだからきっと、大丈夫







二日酔いは想定していたから少し軽めの朝ごはんを作って

テーブルに持っていっていつもみたいに一緒に食べる。







だけど今日はしんどいからか、あまり会話が弾まない。

私もあまり話さない方がいいかな、と思って天気予報を見ていた。






だけど内容なんて何も入ってこない

理由なんてわかりきってるけどやっぱり集中できない。






中間さんは昨日のこと覚えてないのかな、

勢いで私って分からずに言っちゃったのかな、






そんなことばかり考えてしまって

中間さんのいつも通りの態度を見ていたらわかりきっていることだけど

心のどこかで少し期待してしまって






「昨日のこと、覚えてませんか…？」

中「え…、」






唐突な私の問いに固まる中間さんはやっぱり覚えてなくて

期待してしまった私って本当ばかだな、なんて







中「もしかして俺、なんかした…？」

「あ…、いえ、違うんです。泥酔したら記憶がなくなるって本当なのかなあ、って。ただの興味です」







なんて意味のわからない言い訳をして







「片付けますね、」






きゅうって締め付けられた胸の苦しみに耐えられなくて

とりあえず中間さんから離れた。


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