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〈 仕返し：２ 〉 ページ28

恥ずかしいから
蘭那がこっちを見ていないときを見計らって、


　



　


　



ちゅっ


　


　
　
　

遥輝の右頬に唇を当てた。


　



　


　


　




一瞬だけだったけど、キスを落とした瞬間
「えっ…！」と珍しく気の抜けた声を上げる彼。

　
　
　




　



　



その顔は、みるみるうちに赤く染まっていき

　



　




　


　




　


「…なんやねん。」
　

　
　
　
　



　


　


　



片手で顔を抑えながら
呟くようにそう言われた。


　



　



　


　

　




「さっきの仕返し。」


「…はあ、ズルいわ、ほんま…」


　




　




　


　

　


小さく縮み込んだ遥輝を見て、
いつも翻弄される分、仕返し成功！と
ちょっと嬉しい気分になれた。





　





　




　
　
　
　


　


　


その１時間後
　
　
　


眠たそうに目を擦る蘭那を寝室に連れて行き
リビングに戻ると、変わらずテレビを見ている彼



　




　



　


　


その隣に腰掛けようと近付いたとき、
　



　


　





　



　




グイッ！と手首を引かれて
気付いたときには遥輝の膝の上に跨る体制に。


　


　



　


　

　



退けようとしても、しっかり回った逞しい腕がそれを許してくれず
　
　
　



空いた片手が私の頰を捕まえた。





　




　


　



　


　


　



「あいり？
　
　

あれは仕返しやのうて、煽りやで？」





　




　



　


　

　



反論の隙も与えず、奪われる唇。





　



　
　
　

　




　



　







前言撤回。

　

　

遥輝に仕返しをしようなんて、到底無理そうです。

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