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〈 パートナー 〉 ページ15

お腹に遥輝との赤ちゃんを授かったのは、早いものでもう３ヶ月ほど前のこと。








「生まれてくるの楽しみだね」って
遥輝といつも話しているんだけど、








私には１つ不安なことが。















「…うっ」






それはいわゆる"つわり"。




初めての妊娠だから、当然つわりも初めてで


今日は特にひどく
夜ご飯を作ることが出来なかった。









もうすぐ遥輝が帰ってくる頃







本当は温かい料理を作って
待っていたいのに、

そう出来ないことが申し訳なくて
まだ調子の悪い体調のまま俯くだけ。










「ただいまー…あいり？」





彼の声が耳に届き、
はっと顔を上げると

荷物を置きながらこちらに歩みよってきてくれる遥輝の姿が目に入った。








「ごめん遥輝、今日ご飯作れなかった。」


「つわり？」


「うん…。」







背中をさすってくれる彼の優しさに、思わず涙が出そうになるのを堪える。













こんな状態で、
ちゃんと母親になれるのかな













そんな悪い考えが頭を占領しかけた



そのとき、

















「立てる？あいり」


「え？」










手を添えてくれた遥輝に
促されるまま立つと、


そのまま一緒にリビングの中央へ











柔らかいソファに腰を下ろすと、
そっと遥輝に抱きしめられた。






















「考えすぎる必要ないんやで。」










予想外の言葉に、思わず顔を上げれば
彼と目が合う。












「全部初めてなんやもん。
不安になって当然やない？」


「遥輝…」


「やから、
今は俺に頼ってええの。」















まっすぐ見つめてくれる彼の目に
吸い込まれそうな感覚になり、

視界を滲ませながら見上げていると
両手で頰を包まれて














「何でも言うて。
そのために俺がいるんやから。」












自信たっぷりに笑う遥輝を見ていたら、
私ももうすっかり前を向く準備が出来た。







これからまた大変なことがあるかもしれないけれど、








隣に遥輝がいれば
乗り越えられるような気がするんだ









まだお腹の中にいるこの子を
彼と笑顔で迎え入れたのは

この数ヶ月先のこと。


＿＿＿＿＿

のろのろ亀更新すぎてごめんなさい(/ _ ; )

こんなペースですが、
皆さんを癒せるお話目指して頑張りますので、これからもよろしくお願いします♛

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