Fratello【東京リベンジャーズ・男主】 (ページ19)

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十八ページ19

あの後入院した(名前)は刺された場所が悪く片足が動かなくなっていた。

病室のベッドで寝ていると個室のドアがノックされる音が響いた。

『どうぞー』

(名前)の返事にゆっくりと開いたドアから千冬が顔を出した。

千「よ、兄貴」

ひょこっと顔を出した千冬は中に入ってきて手に持っていたフルーツセットを掲げた。

『おー、見舞い？ありがとな』

(名前)に笑い掛けた千冬は自分の後ろを振り返った。

「よぉ」

それは声をかけてから少し気まずそうに顔を反らしている何日かぶりの場地だった。

『場地…』

場地から目を離した(名前)は隣の千冬に目配せすると一度頷いて病室から出て行った。

『なぁ、場地。屋上、連れてってくんね？』

場地に笑んだ(名前)は傍らに立て掛けてある車椅子を指差した。

言われた場地は車椅子をベッドの横に置いて(名前)を正面から抱きかかえて座らせた。

(名前)の入院している病院は珍しく空中庭園の様な物が有り屋上に花が咲いていたり、背は低いが木が植わっていたりする。

人が立ち入れる分周りの柵は背が高いが。

エレベーターで場地に車椅子を押されて屋上に来た(名前)はその柵前に停めて貰い景色を見下ろした。

『綺麗だろ？手術して目が覚めて千冬に教えて貰ったんだ』