たぶん、一般人…？

Ep.4 ページ4

昨日の夜、江戸川くんが血相を変えて阿笠邸に駆け込んできた。


「どうしたんじゃ新一」


「Aさん、やっぱり組織について何か知ってたんだ！」


「どういうことよ」


「掠れて全部を聞き取れたわけじゃねえけど、俺の正体や組織について知ってるような独り言を喋ってたんだよ！」


「そんなまさか…！」


「これで組織に近づけるかもしれねぇ…！」


博士と彼がどういう風に彼女を追い詰めて行くかを話し合っている中、わたしは彼女に見覚えがある気がして考えていた。でも、彼女を組織で見た記憶はない。ではどこで…


「写真…」




そうよ、写真だわ。姉に…宮野明美に見せてもらったバイト先の写真。たしか、咲野書店だったかしら。バイト先の話はよく話していたから思い出した。


姉は組織から逃げ出した。組織は姉を殺しそびれたのよ…。私は姉の殺害計画を知り、組織を裏切った。私が組織に協力しているうちは姉の安全を保証するという約束だったのに。



でも、それ以来姉は見つかっていない。

今もどこかで組織の目を掻い潜って幸せに暮らしている。そう、どこかできっと…













「死んでないの？」





彼女は，咲野Aは、姉のことを知っている。

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