たぶん、一般人…？

Ep.26 ページ26

「君は！！一体何を考えてるんだ！？！？」


それはさておき…と言う文言で安室さんの雰囲気が変わったのはわかった。とてもわかった。なんか恐怖を感じた気もした。


え、怒鳴られてる？てか怒られてる？？


「あ、私怒られてます？」


「怒るに決まってるだろう！！？なんて危ないことをしてるんだ！君は僕たちのことを知っている特異人物である以前に身体能力や知能、犯罪に関わることについては一般人だろう！？！？少し考えたらわかることじゃないか！アスティだなんて名乗って組織の奴らに目をつけられでもしたらどうするんだ！というか現にもうすでにベルモットに目をつけられている！」


いやごもっともです。ほんと。なんかちょっとど正論かまされすぎていつのまにか地べたに正座してました。


「…ベルモットが面白がって生かす方に傾いたからいいものの、もしこれがジンの耳にでも入ったら君の命はないんだぞ。」


「…はい」


この歳になってここまで本気で怒られるのは久しぶりだ。私はアニメの世界だと思ってこの世界を舐めていたんじゃないだろうか


「…非現実なことに直面して、混乱しているから防御反応が薄い。一方的にこちらのことをしってるからこそ防犯意識が持てなくなる。」


そうだ、あまりにも現実からかけ離れすぎて。コナンのアニメで主要キャラは死なないし、私だってもう主要キャラの立ち位置にいるんだし、大丈夫だと…


「僕らの出るその作品がどういった内容かは知らない。もしかしたら、主要キャラクターはめったに死なないなんて物語だから君は油断してるのかもしれない」


すげえ、当たってる。


「でも、だ。ここは現実だ。君のいた、物語の世界じゃない。」


胸に言葉が突き刺さる


「下手なことをすると、ちゃんと死ぬ。今は、君にとってもこの世界が【現実】だ。元の世界に戻らない限り」



元の、せかい

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