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ぬくもり ページ3

[黄side]


黄「はー、寒〜」

今日は同じ仕事だったので、
流星と一緒に帰ることになった。
もうかなり暗くなっているので、
周りにはあまり人はいない。

信号待ちの間、寒くて手を擦っていると、
流星が不思議そうにこちらに顔を向けた。

青「淳太、手袋は?」

黄「今朝急いどったから、忘れてもうたんよ」

青「ふーん…」

信号がパッと青に変わる。

黄「ん、行こか」

俺は擦り合わせていた手をおろして歩き始めると、
突然流星にその手を取られた。
そのまま、彼のコートのポケットに突っ込まれる。

黄「えっ」

青「、何止まっとん?行くで」

黄「え、いやでも、これ…」

驚いて足を止めるが流星は気にした様子もなく進み、
こちらを振り返ったと思ったらまた進み出したので、
慌てて追いかける。
というか手ぇ掴まれてるから、
引っ張られる、に近いねんけど。

青「人そんなおらんし、ええやろ?」

黄「いや、そうやねんけど…」

青「…嫌?」

黄「そんなわけないっ」

青「…ふふ、そーか」

信号を渡り終えて、流星は立ち止まる。

青「…あったかい?」

優しい目が俺を捉える。

ずるい。こんなんされてときめかへんわけないやん。

流星がつけている手袋の
柔らかい手触りを確認するように、
きゅっと握り返した。

黄「…おん」

青「なら良かったわ」

また歩き出す流星。
俺はそれについて行かず留まると、
すぐに気付いてこちらを振り向いた。

青「ん?」

黄「…あったかいよ?あったかいけど、
これだけやったら、物足りひん」

青「へ?」

流星は大きな目をくるんとさせて首を傾げる。
俺はそっと彼の耳に顔を寄せて、

黄「…直接が、いい」

小さな声で囁いた。

あ、やば、恥ずい。
流星から顔を逸らして、そのままマフラーに埋める。

はよなんか言うてくれ、と願っていたら、
流星は繋いでいる手をポケットから出して離した。
そちらを向くと、流星は手袋を外して
反対のポケットに突っ込んでいる。
そして、ごつごつと男らしい彼の手が、
俺に向かって差し出された。

青「俺も、淳太のぬくもりを直接感じたい」

まっすぐな視線に、自分の顔が赤くなるのがわかる。
ほんまにずるい。かっこよすぎんねん。

黄「…ん」

差し出された手のひらに自分の手を重ね、
きゅっと恋人繋ぎをする。
流星は満足げに頷いて、その手をポケットに入れた。

青「…ふふ、好きやで」

黄「あほ!…俺もやし」

どちらからともなく笑い合いながら、
肩を寄せ合って歩き始めた。

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作者名: | 作成日時:2021年1月15日 9時

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