17話 ページ19
━キバナsaid━
現チャンピオンが行き付けと言われるカフェで、コーヒーを飲む。こんなに、ゆっくりしていられないのだが、カロスの現チャンピオンの誘いを断ることができなかった。
「あなたって、もしかして、挑戦者の恋人かしら?」
「ブフッ!?」
唐突に聞かれ、吹き出してしまった。変なこと言わないでくれ。そう思い、汚れてしまったテーブルを拭きながら俺は答えた。
「いや、別に、そんな仲では………」
「そう?けっこうお似合いかと思ってたわ」
そう言い、彼女は笑う。そして、思い詰めた顔をした。
「あなたは、彼女から何も聞いてないのね…」
そうカルネは言い、静かに語った。
「あなたもご存知かもしれないけど、彼女を次期チャンピオンの座を否認したこと、あれ以来どうしたらいいのかわからなかったわ。彼女の強さは戦う前からわかってたわ。次期チャンピオンに相応しいと思ってたわ。けど………」
そう言い、カルネは下を向く。
「彼女は、ポケモンバトルでやってはいけないことをした。バトルは、ポケモンとポケモンの力比べ。そこに、人間とポケモンの絆を利用したの。私は負けた時に思ったわ。人間とポケモンの絆を利用して勝つだけの方法では、人徳やポケモンの絆も欠けてしまう。だから私は、次期チャンピオンを認めなかったの」
そう言い、カルネは苦笑した顔をした。
「ごめんなさいね、こんなことあなたに話しちゃって」
「えっ、いや、全然、平気だ……です」
「ふふふ、堅くならなくていいのよ。そういえば、彼女のことで何かあったのね?」
俺が思っていたことを見透かされた。
「えっと、Aが行きそうな場所を知ってるか?」
縮こまった声で言うと、カルネはある場所を答えた。
「ここから南西にある″ポケモンの村″かしら?あそこは、迷いの森とも言われるから、彼女がいてもおかしくないわ。」
そうカルネは言う。
「ポケモンの村か……」
「お役にたてたかしら?」
「ブイ!」
俺がお礼しようとしたら先にイーブイが返事をした。俺は、困惑した顔をしている姿を見たカルネは微笑んだ。
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ナノセンチメンタル(プロフ) - ついに続編が出ました。ここまで続いたのは皆様のおかげです。続編のタイトル名が変わってますのでお気をつけください。なお、続きは来週の水曜日あたりに更新します。 (2020年2月23日 20時) (レス) id: 0e87ed2dba (このIDを非表示/違反報告)
陽香 - ナノセンチメンタルさん» 続編ですか…良いですね(^_^;)是非とも読ませていただきます。 (2020年2月10日 19時) (レス) id: 7be101f077 (このIDを非表示/違反報告)
ナノセンチメンタル(プロフ) - コメントありがとうございます!読んでくれた方が楽しんでもらえるような小説をこれからも書いていきたいと思います。この作品の続編も検討しているので、興味があったらぜひ読んでください。続編の報告は、コメント内で報告します。 (2020年2月7日 21時) (レス) id: 0e87ed2dba (このIDを非表示/違反報告)
陽香 - 面白い作品です。更新頑張って下さい。 (2020年2月6日 21時) (レス) id: 7be101f077 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナノセンチメンタル | 作成日時:2019年12月20日 21時