誂えられた異世界人 (ページ46)

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43話ページ46

突然床がうねりだした。

「なに？」

「あの男の仕業よ。幹部のピーカ…イシイシの実の能力者なの」

石ということはこの王宮を自在に操ることができるのだろう。

「フッフッフッ…想像以上にしてやられたな…」

「うわぁ、ミンゴが生きてる！？」

一体どういうわけか分からないが、ドフラミンゴは生首のまま口を開いた。簡単に倒されてくれる筈ないとは思っていたが、首を斬られても生きているとは思わなかった。

「これはマズイ事態だ…鳥カゴを使わざるを得ない…なァ、ロー」

「鳥カゴを！？」

トラ男はゾクリと体を震わせた。鳥カゴが何なのか知っているようだ。だが、何かよからぬことが起きるということしか私には分からなかった。

「早急な対応が必要だ」

「気味が悪い！何故まだ生きてる！？」

キュロスは今度こそは、とドフラミンゴに斬りかかるが、ドフラミンゴがキュロスの背後からもう一人現れた。

「首の斬り方を教えてやろうか？

こうやるんだ」

ドフラミンゴの蹴りが空を切る。その瞬間王宮の壁が360度斬られ、これより上の階は宙に浮く。
キュロスはルフィに助けられたようだ。よかった。

「糸は全部切れそうか？」

「もうちょっと待って！」

突然、ルフィと戦っていたはずのドフラミンゴの攻撃が此方へと向かう。

「っ！？」

ナイフのような切れ味の糸が私を助けようとしてくれた女の人の背中を狙う。

「おい、ミンゴ！お前の相手はおれだ！」

ルフィがドフラミンゴを蹴り飛ばす。だが、あまり効いていないようだ。

「逃がしてやるよ、お前ら…ピーカ、邪魔者どもを外へ！」

ドフラミンゴがそう言うと、床がまたうねり始め、気がつけば、外へ放り出されていた。