15話 ページ17
「政府が？何の為にそんな事を？」
「兵士だろうな…好きなだけ巨大な兵士を増産できりゃ政府に敵はいなくなる」
冷静なトラファルガーの言葉で拳に力がはいる。
政府はその兵士を自分達の保身のために使うのだろう。その兵士に命があり、心があるのに…その研究でいくら人が死のうと何とも思わないのだろうか…
「本気で助けてェのか？どこの誰だかも分からねェガキ共だぞ」
「えぇ、見ず知らずの子供達だけど、この子達に泣いて助けてと頼まれたの。マスターはうまく騙してここへ連れてきたようだけど、本人達だってもうとっくにあの施設がおかしいと気付いてる。この子達の安全を確認できるまで私はこの島を絶対に出ない」
ナミの強い意志が伝わってきた。私もナミに賛成だ。これを放っておける程、私は非情になれない。
「じゃあ、お前一人残るつもりか？」
「仲間を置いていきゃしねェよ。ナミやチョッパーがそうしてェんだから、おれもそうする」
「！？」
「あとサンジが侍をくっつけたがってた。お前、おれ達と同盟組むんなら、協力しろよ？」
ルフィの言葉にトラファルガーは唖然とする。
「あぁ、お前言っとくが、ルフィの思う同盟って多分少しズレてるぞ」
「友達みてェのだろ？」
「主導権を握ろうと考えてんならそれも甘い」
「そうなんだってよ」
「思い込んだ上に曲がらねェコイツの質の悪さこんなもんじゃねェ！自分勝手さなら既に四皇クラスと言える」
「大変だそりゃー」
まるで他人事かの如く、ルフィは適当に鼻をほじりながらそう言う。
「だが、お前の仲間の要求は…同盟に全く関係が…あぁ、いや分かった。時間もねェ。じゃあ侍の方はお前らで何とかしろ！ガキ共に投与された薬のことは調べておく。船医はどいつだ？一緒に来い。シーザーの目を盗む必要がある」
トラファルガーが何を言っても無駄だと悟ったのか、全面的に協力してくれるようだ。
でも、船医って…チョッパー今動けない筈…
ウソップはしっかり、トラファルガーの帽子の上に紐でチョッパーを固定した。
「悪りぃな。オレ今、動けねェから！よろしく頼む」
「ふふっ…あはは」
これが巷でよく聞くギャップ萌えってやつか！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 81人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんころ | 作成日時：2021年6月20日 18時
