【赤羽 業】悪魔の未練4

悪魔79 ページ4

Aside



元彼氏が残していった封筒
中には住所と写真が数枚入っていた



その写真には女性が１人だけのものと
カルマと２人で映っているものがあった



…カルマのこんな笑顔見たことない
この女性がカルマの好きな人



心臓が痛む
私では何１つ勝てそうにない



美人だし髪もきれいで
スタイルも良くてカルマとお似合いで



私とは全く違う
私なんて惨めで哀れで醜くて




ガチャｯと玄関のドアが開く音が聞こえる
カルマが帰ってきたのだろう



住所が書かれた紙を帰宅したばかりの彼に渡す
話すのは何日ぶりかな



『ここに好きな人がいるって』



赤羽「は？」



『前の彼氏が言ってたことだから
罠かもしれないけど、行ってみたら？』



赤羽「行くわけないじゃん。
明らかに怪しいし、確信もないし」



カルマが言っていることは正しい
でもそこに絶対にいないとも言いきれない



速く好きな人に会ってほしい
でも、会ったらもう私は用無しだ



きっと…もう会えなくなる



『可能性は０じゃないよ。
ずっと会いたかったんでしょ？』



赤羽「それ、
どういう気持ちで俺に言ってんの？


俺の事情何も知らないくせに

勝手なこと言わないでくれる？」



また心臓がえぐれる

こんなに冷たい態度を取られたのは
初めてかな…



泣くな

２人を会わせるのが
私の最後の役目だから



『カルマが行かないなら
私が会いに行く。それでもいいの？

私、何するかわからないよ』



赤羽「…」

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