壊れた百合は今日も笑う ２

11-side.SG- ページ11

ムスッと顔をしかめたまま、



「……というか、テヒョン君が注文逃げ(？)して行ったこの大量この料理。ユンギ君が食べてよ？」




そう言って目の前に座る女は不機嫌そうに自分が注文したサラダを食べ始めた。






「はあ！？無理に決まってるだろ！この量だぞ！！」




先に注文しといてと言われて、なんの疑いもせず言われるがまま頼んでしまった料理がテーブルにずらりと並ぶ。







一体何人前あると思ってんだよこの女。

それに俺一週間後MV撮影だし、たらふく食ってる場合ではない。







「知りません。貴方の弟の不祥事なんだから、しっかりお兄さんが責任取ってください」




「いやいやいや！！俺自分が頼んだパスタあるし！大体お前サラダだけしか頼んでないんだから、せめて半分くらい」




「私夜はそんなに食べないのよ。太るでしょ」






しらっと不機嫌そうなまま返してくる。






「…太るってなあ、俺だって撮影近いんだけど」




「その分動けばいいでしょ。お望みなら明日から特別コース作るけど」




ああ言えばこう言うでキリがない。









「……っ


ああもうしゃーしか！！きさんが食べりい！！」









必死の抵抗に、思わず声をあげて





「…………あ」






何年かぶりに、口にした。







「…………………」







本当に、何年ぶりだろうか。









キョトンとした顔が、



大きく見開いた様な目が。









俺をまじまじと見つめる。





そうして





「……ふっ、」

12-side.SG-→←10

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す