何万回だって、「君が好き」２

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「ん？何が？」


優しい目を細めて聞かれる。

あー、なんでこないカッコええん。


こんな顔見せたら、みんな惚れてまうやろ？


共演中の女優さんかって・・・


またもやもやしてる。


「何でもない。
着替える」


「寒い？
着せたろか」


大毅、衣装を俺の頭から被せてくれて。

ボタンも閉めてくれる。

ちょっとくすぐったいし、嬉しい。


「ドームコンで、
こうやって、照史にもしてもろてたやろ？
あれ、めっちゃ妬いてんで？」


「？？？」


なんのことやら、全く記憶にない。


「もー。また無意識？
ともは隙が多過ぎるねん。
注意してや？」


「ん？うん」


大毅がよく言うけど、
俺、隙なんかないと思うねんな。


「大毅、やきもち？」


「なっ、何言うてんねんっ」


「嬉しいな」


「あんま嫉妬させんといてや？
さっきも照史と二人きりやったやろ？」


「ちょっと相談事あってんもん」


「なんの？」


「ゲームのことで」


「くそ。照史め。なんでゲームなんかやるねん」


嫉妬してくれるん、嬉しいな。

やっぱ、大毅も俺を好きやねん。

大丈夫やんな。


「そういや、とも。スマホ見て言うてたよな？」


「あっ、後でっ！
後でな！」


言うてるうちに、
大毅、さっさとカバンの中から携帯出してしもた。


あかん、恥ずかし過ぎる。


そばにおんのに、ライン打つとかさ。


途中までで終わってる文面読んだ大毅が、


「ともの唐揚げ食べたい！
俺ん家がええん？なんで？」


聞いてきた。


「なんでって事もないけど・・・」


「俺んち、今、掃除する暇なくて汚いねんなあ。
洗濯物溜まってるし、
綺麗にしてからでええ？
けどはよ唐揚げ食べたいな」


「なら、うちでええよ」


「ほんま？今日はどうせ遅なるやろし。
明日、大阪やねんな。
明後日、とも、大丈夫？」


「うん。
夕方には終われると思うから」


「やった！
午後からもめっちゃ頑張れる気ぃしてきたわ！」


はしゃいで、大毅、
俺のおでこに、ちゅってキスしてきた。


そんなんされたら、
真っ赤っかなってまうやん。

それに、おでこだけや、物足りひんし・・・


「ん？とも、寂しいん？」

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