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それから用を足して、廊下にでてズンズンと進むと、さっきの部屋からは賑やかな話し声。
「失礼します」
「あっ、瀬野さ………え？それどうしたの？」
「すみませんちょっと汚しちゃいました〜あはは」
だめだ、堪えろ馬鹿。
視界の端に映る会いたくて会いたくて仕方なかった人に、今は見られたくなくてカバンを持つ手に力が入る
素早く椅子に掛けて机の上の資料を見るフリをして、呼吸にだけ意識をよせる。
しばらくして有名な大物俳優さんが入ってきてドアが閉められた。
「ではこれから新ドラマの打ち合わせを始めたいと思います」
大丈夫、座れば見えない、大丈夫。
「ではまず皆さんに挨拶お願い致します。では主演の中村さんから」
あぁ。
「中村倫也です、原作を読ませてもらってから今日の日を楽しみにしていました、皆さんで良いドラマ作りましょう。よろしくお願い致します。」
本物だ。
声だけで、こんなにも
引っ込みかけていた涙がじわりと音を立てて、資料を持つ手に力がはいる。
「それでは瀬野さんお願い致します」
他の人が喋っている間になんとか取り戻した平常心で、心臓のドキドキを味方につける。
「原作の瀬野Aです。今回は私が書いたものがドラマになるなんて夢のようなお話で、本当に嬉しくて、ありがとうございますっ………。皆さんよろしくお願いします！」
椅子に戻ってほーっと息をついたと思えば、私の次に大きな声で話し始めたプロデューサーさんは、自己紹介というより演説のようで、さながら全校集会の校長先生の話を聞いている錯覚に陥った。
そんな中、視界の端に、向かいに座る中村さんがマネージャーさんらしき人を呼んで、何やらコソコソ話してるなと思ったら、腰を屈めたマネージャーさんは部屋を静かに出ていった。
それからスケジュールや今後の動きや番宣で出演予定のバラエティなどの確認があり、
初日の打ち合わせはこれで終わりらしい。
あとは、後日脚本家さんと何度か話し合いするだけ。
きっと会うのは、今日が最初で最後だった。
目を見たかった。話しかけたかった。
たかが服一枚で、こんなにも自信がなくなるなんて、自分は本当薄っぺらい。
ぞろぞろと部屋から出て行く人たちを感じながら、視線は机から張り付いて動かない
一目、だけでもちゃんと見たい。
勇気を出してゆっくり視線をあげると、目の前の席にはもう姿はなかった。
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南季(プロフ) - 葵花さん» 葵花さん2周目＆嬉しい言葉ありがとうございます！須藤はずっとそんな感じですよね…笑 長い旅になりますがゆっくりまわってきて下さい♪ (2021年11月1日 6時) (
レス) id: 3a2f744c0e (このIDを非表示/違反報告)
葵花(プロフ) - 久しぶりにキュンキュンしたいと思い、2周目にやってまいりました！！このころからもう、須藤が可哀想で、、倫也さんは尊いし、倫也さんに対しても、この作品に対しても、好きという言葉が止まりません！！ (2021年11月1日 3時) (レス) id: 8ffe339636 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆみゆみさん» ゆみゆみさん、最後まで大事に読んでくれてありがとうこざいました。大切な仲間って言ってくれて嬉しいです。また何度でも彼らに会いに来て下さい♪この先のお話は、またいつか♪♪♪嬉しい気持ち伝えてくれて、ありがとうございました！ (2021年8月16日 21時) (レス) id: 5c3131b6c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆみゆみ(プロフ) - 南季ちゃん、さっきやっと全部読み終えました。大好きなお話だから大切に大切に読んで、私の中でみんな大切な仲間で、倫也さんもやさんで、ともやさんじゃなくてやっぱりともやさんで(笑) この世界が大好きすぎて、ロス状態です。また会いたいなぁ。 (2021年8月16日 21時) (レス) id: 41c9e973f0 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - まさかのましゃかど！さん» こちらにもコメント嬉しいです！携帯壊さないように気をつけて下さいね笑♪ 今日分今から更新しますね♪ (2021年3月22日 22時) (レス) id: 80e9fd99a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：南季
| 作成日時：2020年3月29日 14時
