浪速漢組の青春物語 (ページ23)

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、

side大橋

大吾とは長い付き合いやけど

今回のことに関しては賛成できひん。

女としてなのか
面白いやつとしてなのか

彼女を気に入ったことは
間違いないんやろうけど。

１年の時、女に裏切られて
友人とトラブルになったことがあって

それ以来、俺は女を信用してない。

大吾もそれをわかってるはずやのに

なんでそんな簡単に言えるんや。

俺のこと考えてくれ、とか

そんなことは言わんけど

客観的にみてもやっぱり
仲間に入れていいとは思えへん。

『ほら、お仲間さんも
そう言うてますし』

自身にまとわりついていた
恭平の腕を振りほどき、

俺と丈くんの方をみながら彼女は
大吾の誘いを断ろうとする。

そうや、そもそもこの子も
入りたい訳じゃないんやし、
俺らの意見の方が彼女には助かるはず。

「はあ…まあ今日のところは
とりあえず保留でええわ。

俺は諦めへんからな」

俺と丈くんの説得のためか、
彼女のために一度引き下がるのかは
わからないが

大吾は帰るで、
みんなに合図をして

教室から出て行った。

「また明日な、Aちゃん」

すっかりロックオンしている
恭平だけは彼女に挨拶をして

残りのメンバーは大吾に続くように教室を後にした。