なにわは ¨ 男女 ¨ になります。 03 (ページ26)

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▽ ふたりのおかげ ¨fujiwara¨ ページ26

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丈「 Aの兄弟ってどんな人なん」

「なに、急にどうしたん」

丈「なんか気になって」

携帯に視線を落とす丈くんが、
急に兄弟のことなんて聞いてくるから
びっくりしたけど、

兄弟のこと話したことなかったっけ…

「んー、普通の人」

丈「ざっくりしてんなあ」

「お兄ちゃんと弟のこと話したことなかった？」

丈「ないない、今はじめて聞いてるで」

なんで丈くんが今ここへ来て、
わたしの兄弟のことを気にしてるんやろ…

鏡の前に座っていたところから
ソファに座る丈くんの対面に座り直して
丈くんの顔をじーっと見つめてみた

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「丈くん、どうしたん」

丈「いや、ちゃうねん
Aって俺とか大吾とか年上にもそうやし、
年下の４人に対しても距離感の取り方がうまいやん」

「うわ、うれしい！ありがとう」

丈「だから、Aの兄弟ってどんな人なんかなと思って」

「あー… 」

パッと携帯から視線を離して
疑問を持った目でわたしを見つめてくる丈くん

自分が人との距離感を取るのが上手いとは
思ったことがなかったけど、

そう思ってくれてたんやと思うと胸の奥が熱くなる

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「お兄ちゃんも弟もほんまに普通の人やで
わたしが真ん中で常にどっちものことを考えながら
行動してたのが今に活かされてるん、かな…？」

真面目な答えを言った自分に耐えれなくて、
へへっと冗談交じりで笑いを込めたけど

丈くんは変わらずに真剣な顔をしていて

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丈「 Aと大橋には感謝しかないねん」

そう言った丈くんが続けて
一回しか言わんからちゃんと聞けよ？と言って、
ふうっと息をついて口を開いた

丈「年下の４人と距離を縮めてくれたんは、
Aと大橋のおかげやと思ってんねん」

丈「上と下に兄弟がおる分、
距離感の取り方も俺らよりうまかったし
グループができてから自然とまとめてくれたんは
ふたりの力がおっきいと思ってる」

続けて先に ¨ ありがとう ¨ と言って
優しく微笑んだ丈くんに、

ぎゅっと胸の奥が締め付けられるように
熱くなるのが分かった

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( 大橋には言うなよ )
( どうしようかなー… )

( おい！あかんで！ )

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