「 他じゃ物足りないんちゃう ? 」 ** Nagase Ren :) 完結 。

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藤「 てか弟くんから聞いてへん ? 」




「 … 何も 。 って 知り合いなんですか ? 」




藤「 いや 知り合いというか 宣戦布告されてん 」




「 … せ っ 、 」





それ以上は
あまりの衝撃に言葉に成らなかった 。



ちょいちょい廉さんよ 。


宣戦布告したって何をだよ 。



… 嫌な予感しかしない 。




そんな予感は見事に的中したというか 。





あたしが誰かによって
ぐいっと引っ張られたのと

先輩の顔が驚いたようになったのはほぼ同時 。






廉「 どーも先輩 おはようございます 」





あたしをぎゅうっと
後ろから抱き締めて 、

挑発的な笑みを浮かべる廉 。



… 何してんだ 、 この人は … !!




恥ずかしさと驚きで
うまく表現できないあたしは

ぱくぱくと酸欠の金魚のように口を動かすだけ 。




先輩もきっと 、
これくらい動揺して ……




…………… あ 、 れ ?





目の前の先輩は至って平然
いやむしろ 、 あきれ顔というか 。




… この2人 、 何かあった … ?






藤「 ほんまに昨日言った通りなんやなー 」




廉「 せやで 。 俺のもんって云いました 」




藤「 はぁ …… 」





面倒 。

そんな感情が
顔からにじみ出ている先輩 。



普段 先輩は 、

こういう顔を浮かべないから



ちょっと吃驚したのと同時に
不安に成ったのもある 。






… 先輩ってほんとにあたしのこと好きなのかな 。





何度 、
こうやって自問自答したんだろう 。



そのたびに答えは見付からなくて

１人 自暴自棄に成って 、





それで 、 廉に溺れて 。







廉「 ほんま俺 、 あんた嫌いなんですよ
　 もう家とかこおへんでほしいわ 」



藤「 この餓鬼んちょ 」





そんな云い合いを耳に挟みながら

１人考えるのは別のこと 。





廉に後ろから抱き締められたままで

彼女がそんな状況なのに
離そうとする素振りすら見せなかった先輩は 。


ほんとに 、 ほんとに …







「 ほんとにあたしのこと好きですか ? 先輩は 」








そう口走っていた 。








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